早実“怪物”清宮、反省の夏デビュー

 「高校野球・西東京大会3回戦、早実8-4東大和南」(18日、八王子市民)

 西東京大会では、5年ぶりの優勝を目指す早実が初戦を突破した。注目のスーパー1年生、清宮幸太郎内野手は「3番・一塁」でフル出場。ラグビートップリーグ、ヤマハ発動機監督の父・清宮克幸氏(48)が観戦する前で3打数1安打1打点2四球も、本来の打撃は見せられず。失策も犯すなど反省しきりの夏デビューとなった。

 怪物ルーキーも、やはり人の子だった。独特のムードに動かぬ体。「ちょっと硬かった。春と夏じゃ違いますね」。緊張を認めた清宮は「みっともないですね」と、自嘲気味に笑った。

 雨で2日待たされ臨んだ初戦。警戒する相手に徹底的な外角攻めを受けた。初回、三回は2打席連続四球を選んだが、四回は二直に倒れ、六回は左腕の緩い変化球に投ゴロ。配球は想定内でも「我慢できなかった」と、打ち気にはやった。

 八回1死三塁からの夏初安打も、変化球にタイミングをずらされた当たりが、前進守備の遊撃後方にポトリと落ちたもの。「ハハッ…すいません、あんなので」と苦笑いだ。七回の守備では、平凡なライナーをはじく失策。「集中したい。ベンチでみんなにほっぺたをつねられました」と、また反省した。

 内野席は約3500人の観衆で埋まり、集まった報道陣は26社90人。過熱するフィーバーの中で迎えた初めての夏。面食らうのも無理はない。和泉実監督(53)も「エラーも1年生らしくていい。夏の大会は自分の顔、色が出てくる。早くその顔を見たい」と、成長に期待を寄せた。

 春も初戦は1安打。2戦目で3安打、3戦目でアーチをかけた。最後は「すいませんでした。次はもっと打ちます!!」と元気よく宣言した清宮。次戦は19日の府中西戦(八王子市民)。夏はここからが本番だ。

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