早実“KKコンビ”が5年ぶりV導く

 「高校野球・西東京大会組み合わせ抽選会」(20日、青学講堂)

 組み合わせ抽選会が20日、都内で行われた。西東京は、早実が加藤雅樹捕手(3年)と清宮幸太郎内野手(1年)の“KKコンビ”を中心に5年ぶりの優勝に照準。大会の時間と会場は、23日に東京都高野連から発表される。

 破壊力と威圧感は、甲子園でアーチ競演を実現しても何の不思議もない。2人のイニシャルは、かつて聖地を席巻した桑田、清原(PL学園)と同じ“KKコンビ”。「カッコよくないですか?まだ、アベック弾はないですけど」。早実・清宮は偶然の一致に、うれしそうに笑った。

 今春東京大会で入学早々3番に座った清宮は、初出場から2戦連続の決勝打。3戦目には特大の高校1号を放ち、話題をさらった。大会後は、体が前に突っ込んで変化球に苦しむこともあったが、すぐに修正。5月末の新潟遠征での5戦3発など、早くも高校通算本塁打は11本となった。

 そして、ルーキーが存分に力を発揮できるのは、後ろに控える4番・加藤の存在が大きい。都大会で3本を加算し、高校通算46発。巨人・高橋由伸を参考にしたフォームから広角に打ち分け、勝負強さも光る主将の捕手は、まさにチームの大黒柱だ。

 加藤は春の戦いを「早実全体が注目されて、緊張感があった。全員が『やらなきゃいけない』とプラスに働いた」と振り返る。異様な盛り上がりの中で8強入りした結果に「勝負できるチームだと思う」と手応えも得た。

 「自分が出ると加藤さんが打ってくれる。カッコいい」と先輩を慕う清宮は「自分が打てば、チームも勢いがつく。そこは意識したい。ホームランも打って貢献したい」と、初めての夏へ意気込む。加藤はそんな後輩を「打ったらいつも『イエーイ』っていう感じ。かわいいんですよ」と温かく見守る。バランスは絶妙だ。

 今年は高校野球100周年。第1回大会にも出場した名門として、夏切符は譲れない。早大も大学日本一に輝いた。「今年はワセダの年。絶対に優勝して甲子園に行く」と声をそろえた2人。快音を響かせ、その言葉を現実にする。

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