済美・安楽が春夏聖地!いざ全国制覇へ

 「高校野球愛媛大会・決勝、済美5‐2今治西」(27日、坊っちゃん)

 センバツ準優勝の済美が5‐2で今治西を下し、春夏連続となる甲子園出場を決めた。夏は5年ぶり4度目。最速157キロのエース・安楽智大投手(2年)は8安打2失点で完投。直球の最速は152キロだったが、勝利優先の投球でチームを聖地に導いた。

 怪物の分厚い体が3度宙を舞った。仲間たちの腕に支えられ、人生初体験の胴上げだ。春夏連続の聖地切符をつかみ取った済美・安楽は「もう1度甲子園に行けるのがうれしい」と、はじける笑顔で喜びを口にした。

 強敵・今治西を倒すために「プライドを捨てた」という。試合前、上甲正典監督(66)に呼ばれ「勝つための投球をしよう。それがエースの条件だ」と指示された。

 自己最速157キロをマークした前日26日の準決勝とは違い、スピードを落としてでも制球を重視した。直球狙いの打者には変化球を多用して打ち取った。8安打2失点、10奪三振。最速は152キロだったが“大人の投球”でチームを5年ぶりの優勝に導いた。

 準々決勝から3試合連続無四球。5試合で計40回1/3を投げ、球数は506球に抑えた。5試合で772球を投げたセンバツ後、球数を減らすために制球力アップに取り組んだ。「必死で練習してきたことを出せた」。春からの成長を実感した。

 第一関門を突破し、自身2度目の甲子園に乗り込む。そこでは譲れない目標がある。済美入学時から掲げてきた「甲子園最速記録の更新」だ。

 これまでの記録は2001年夏に日南学園・寺原(現ソフトバンク)が出した158キロ。あと1キロに迫った今、狙わないわけにはいかない。有言実行のエースは「記録を塗り替えられるように自分の武器を磨きたい」と堂々と誓った。

 そして「春の忘れ物を取りに行きたい」と続けた。最終目標は、浦和学院に1‐17の屈辱的大敗を喫したセンバツの雪辱だ。「あしたから気持ちを切り替えて、リベンジしたい」。進化を止めない怪物右腕が、全国制覇の夢に再チャレンジする。

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