2023.03.21

ケイバ熱盛ブログ「うれしい重賞初制覇」（３月21日）

　先週のスプリングＳを勝ったのはベラジオオペラ。厳しいペースのなか、３角過ぎから外を回りながら進出し長くいい脚を使って差し切る強い勝ち方でした。これで無傷の３戦３勝。満を持してクラシックに突き進みます。

　さて、レース当日の中山は前日の大雨の影響が残り、荒れた重馬場。担当の月野木助手は、「馬場が緩むと走りづらそうにするところが調教であったから、そこは心配だったけど、こっちの心配を全部吹っ飛ばしてくれたね」と予想以上の快勝劇に笑みがこぼれます。道悪をこなしたこと以外にも収穫はあったそうで、「どんどん行儀が良くなっているよ。ゲート裏でもだいぶ落ち着いていた。乗り役も言ってたよ」と実戦慣れによる精神面の成長も指摘していました。

　上村師は「まだ体は緩い。本格化は秋以降かな」と冷静に現状を分析しつつも、「そのなかでこれだけの走りができるのは、ポテンシャルが相当高い。操作性も高いし、使うごとに良くなっている。レースにいった時のセンスの良さは生まれながらのもので、素晴らしい」と絶賛。完成途上とはいえ、それを補ってあり余る才能がありそうです。

　また厩舎にとっては開業５年目でうれしい初の重賞制覇。「２着ばっかりやったからね。正直ホッとした感じですね」。トレーナーの喜びもひとしおだったそう。今後は在厩で調整しながら皐月賞に向かう予定ですが、２戦続けて手綱を取ってきた横山武騎手は本番でソールオリエンスに騎乗予定のため、現在は新たな鞍上の確保に奔走中とのこと。「まだ決まっていません」と苦笑いを浮かべていましたが、引く手あまたでしょう。

　ちなみにフィリーズＲで２着だった同厩舎のムーンプローブは北村友騎手とのコンビで桜花賞へ。「厩舎も盛り上がってきているよ」。重賞Ｖとくれば、次はＧ１。春のクラシックが楽しみですね。（島田敬将）