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【ホープフルS】クロワデュノール 無傷3連勝!北村友「感謝の気持ちを伝えたい」落馬乗り越え4年ぶりG1星に涙

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 「ホープフルS・G1」(28日、中山)

 ニューヒーローの誕生だ。単勝1・8倍の断然人気に支持されたクロワデュノールが、好位から力強く抜け出して完勝。無傷3連勝でG1初制覇を飾った。北村友一騎手(38)=栗東・フリー=は20年有馬記念(クロノジェネシス)以来、4年ぶりのG1制覇。新馬-東スポ杯2歳Sからの戴冠は20年の3冠馬コントレイルと同じローテで、来春のクラシック戦線の主役に堂々と名乗りを上げた。2着に6番人気のジョバンニ、3着には17番人気のファウストラーゼンが入った。

 あふれる涙をこらえ切れなかった。クロワデュノールをVへと導いた北村友が、ヒーローインタビューで声を絞り出す。「本当に…たくさんの方々に支えていただいた。またG1を勝てて良かった。この場を借りて感謝の気持ちを伝えたい」。勝者にしか味わえない、スタンドのまばゆい光景を見たのは実に4年ぶり。ファンからの熱い声援に思わず男泣きした。

 単勝1・8倍の重圧にひるむことなく、冷静な騎乗が光った。3枠⑥番から好発を決めると、鞍上は意図的に好位の外へ。「内で我慢して、瞬発力で抜けてこられるような馬じゃない。内に押し込められないように、自分で動けるポジションを取りたかった」と振り返る。

 向正面では外からまくられる出入りの激しい競馬となったが、最善を尽くした。レース後には何度も「馬を信じていた」と繰り返した。リズムを崩すことなく直線へ向かうと「前の2頭はつかまえられると思いましたし、後ろからもつかまえられないと思いました」とVを確信。右ステッキ4発で勝負を決めた。

 クロノジェネシスとのコンビで20年有馬記念を制した翌年の5月、北村友をアクシデントが襲う。落馬負傷で背骨を8本も折る重傷を負い、長期休養を余儀なくされた。壮絶なリハビリを克服し、22年6月に戦線復帰。軌道に乗るまでに時間を要したが、今年3月のファルコンS(ダノンマッキンリー)で完全復活を告げる重賞V。その先につかんだG1タイトルに喜びもひとしおだ。

 再び盟友とつかんだ勝利。斉藤崇師は「やってほしいことを全部やってくれた。馬の力を信じて乗ってくれた」と好騎乗をたたえる。クロワデュノールのストロングポイントは心肺機能の高さ。「そこを磨きつつ、成長を待ちたい」と今後は放牧で英気を養う予定だ。視線の先は既に来春へ。「クラシックへ行きたいと思っている。皐月賞と同じ舞台を勝てたことは自信になる」と完勝劇に胸を張った。

 かつての“チーム・クロノジェネシス”にとって、非常に大きな勝利。指揮官は「引退まで乗ってもらいたいと思った時に大ケガを負われて…。こうしてまたG1を獲れてうれしい。あの時、実現できなかったことをこれからできれば最高ですね」とほほ笑む。夢の第2章は始まったばかり。止まっていた時計の針が再び動き出した。

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