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胸熱くなるシャマルと川須栄彦騎手の絆 絶対にもう手放さない「結果を出すことに集中したい」

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 結果が出なければ、上位騎手にあっさり乗り代わり。馬生を考えればそれ自体を否定するつもりは全くない。お金が絡むものなので、記者ももし馬主だったらそうするかもしれない。しかし、人馬の深いつながりを目にした時、やはり胸を熱くさせられてしまう。

 今の競馬界では、かしわ記念(5月1日・船橋)に挑むシャマルと川須栄彦騎手(32)=栗東・フリー=のタッグが印象的だ。デビューから交流重賞4勝を含む8勝。3月の黒船賞では思い切った逃げの手で1年ぶりの美酒に酔いしれたが、そんな名コンビも一度は別れを味わった。

 22年のチャンピオンズCで、シャマルの背に川須はいなかった。それまで12戦全てを任されてきたが、直前の南部杯で3着に敗れると無念の乗り代わり。その後、23年シーズンは一度も騎乗することなく終えたが、今年の根岸Sから再び手綱を任された。コンビ復活に沸いたファンも多いだろう。

 以降、川須自身も特別な思いを胸に日々を過ごしているという。「一度乗り代わりになって、またチャンスを頂きましたから」。根岸S時から、毎日の調教でもパートナーにまたがるように。週末も早朝にトレセンでシャマルの調教をつけてから、競馬場に向かっている。「自分から“調教に乗りたい”と。自分にできることをというか、またそういうふう(乗り代わり)になっても後悔しないようにと思って、できることは全部したいなという気持ちです」。厩舎所属ではない騎手が、特定の馬に毎日乗るのはまれなこと。“絶対にもう手放さないぞ”という意地が伝わってくる。

 調教メニューも調教師からほぼ一任されており、担当の岡本助手も全幅の信頼を寄せている。毎日のように接するからこそ感じ取れることも多い。「顔だったりしぐさだったりから、ちょっとしたサインがあると思うので、それをなるべくキャッチできるように意識しています」。細かな気づきを得ながら、理想の状態へと仕上げている。

 今後のためにも賞金加算が最重要課題だった前走の黒船賞。キャリアで初めて逃げる形となったが、「物おじせずに走ってくれました」と鞍上。「ケアをメインに調整して、装鞍所で馬を見た時には明らかに活気がありました。レースも強い競馬をしてくれたと思います」と、日々の努力が実を結んだ。もし敗れていれば、交流重賞に使えなくなっていただけに、大きな一勝となった。

 そこから在厩調整で挑むかしわ記念。27日の土曜も、川須を背に栗東坂路4F56秒9-41秒7-12秒8を計時した。「調整程度です。順調に調教できていて、特に不安なく臨めます」と主戦。続けて「強い相手でもスピードはこの子が一番かなと思っています。メンバーはグンと強くなりますが、まずはこのレースで結果を出すことに集中したい」と結んだ。初めてのG1獲りに意気込む“ベストコンビ”に熱視線を送りたい。(デイリースポーツ・山本裕貴)

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