2023.11.30

【チャンピオンズＣ】セラフィックコール　戴冠リハフットワーク軽快　Ｍ・デムーロ納得「成長している」

栗東ＣＷで軽快なフットワークを披露したセラフィックコール（奥）（撮影・石湯恒介）

　「チャンピオンズＣ・Ｇ１」（１２月３日、中京）

　無傷の５連勝でＧ１初挑戦を迎える３歳砂の新星セラフィックコールが栗東ＣＷで最終リハ。軽快なフットワークで仕上がりの良さを伝えた。

　無敗で一気に頂点へ。デビューから５連勝でみやこＳを制した３歳馬セラフィックコールは、栗東ＣＷでＭ・デムーロを背に、スマートアイ（３歳２勝クラス）との併せ馬。３馬身半ほど後ろからリズム良く追走し、６Ｆ８６秒７－３８秒５－１１秒６で併入した。

　軽快なフットワークに、鞍上は「動きは良かった。落ち着いていましたし、成長している」と納得の表情。寺島師も「予定より時計はゆっくりになったけど、しっかり動けています。（間隔が）詰まっているのでテンションは気にしましたが、むしろすごくゆったりしていて、ピリピリし過ぎずにやれているなという印象」と順調さをアピールした。

　まだまだ課題は多いが、それは伸びしろが十分あるということの証しでもある。前走は中団やや後ろで行きっぷりはひと息。それでも直線でエンジンが掛かると、すさまじい末脚で一気に突き抜けた。師は「向正面で砂をかぶって、いつもより手応えが悪そうに見えたので心配したが、直線に入ってからはすごい伸び。改めて能力の高さを感じました」と目を細めた。

　６連勝でのＧ１制覇に期待は高まるが、普段通りを貫く。指揮官は「無敗で来たけど、お世辞にもいいレースをいつもしているという感じではない。これからレース自体をどんどん覚えていってもらわないといけないので、そんなに無敗を意識せずにレースを迎えられれば」と話した。

　初のＧ１舞台で強敵相手にどこまでやれるのか。敗北を知らない３歳砂の新星が、未知の魅力を秘めていることは間違いない。

　＜調教診断＞栗東ＣＷで僚馬と併せ馬。促されると、ピリッと反応し、力強く駆け抜けたが、以前よりもリラックスして走ることができている印象だ。破竹の５連勝で重賞制覇を成し遂げたように、能力の高さは疑いない。精神的にも大人になり、隙がなくなってきた。