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ベイスターズの「チーム付き英語教師」教えるだけでなく教わることもたくさん

 少年のころの僕はスポーツが大好き、でも苦手だった。将来、選手になれないとわかった時点で夢を少し変更した。選手ではなく、アナウンサーや記者など選手に接して、スポーツの感動を見ている人に伝えた、と。しかし、大学時代にその夢も破れて、教諭の資格を取得して来日した。長年、英語講師を勤めている僕は最近、ある人の活躍が目にとまり、とてもうらやましく思った。

 その人の名は平川ブライアン氏。昨年からプロ野球・横浜DeNAベイスターズの英語教師をしている。ラミレス監督や外国人選手とよりコミュニケーションがはかれるようになるためで、DeNAのコーチ、スタッフはいつでも英会話レッスンを受けられることが可能だ。学ぶ場はいわゆる教室ではなく、ホテルの部屋やクラブハウス、時には新幹線の移動中でも受けられる。同氏は1日に5~9コマのレッスンを提供し、少しでも時間に余裕があれば選手とも交流を計り、英語への意識が高まるように努力しているという。

 ブライアン氏は日本のルーツを持つアメリカ人で、来日するきっかけは先祖の故郷を理解するためだった。来日して日本のプロ野球の試合を観戦、千葉ロッテのファンが応援する姿勢に大変感銘を受けた。子供のころからメジャーのサンディエゴ・パドレスファンだった同氏は「アメリカとは違う野球」に興味を持ち始めた。一旦アメリカに戻り、高校の数学の先生として10数年勤めたが、再来日した時、妻からベイスターズで英語教師を募集していると聞き、応募した。

 “DeNA入り”して以来約2年間教師業を続けてきたが、その成果について「英語の理解やコミュニケーション能力は着実に上がっている。一方で僕も得しているんだ。球団の方々から日本の文化をたくさん教えていただいているし、礼儀も言葉も正しいボールの投げ方まで…さらに関西弁まで教えていただいている」と笑う。

 ブライアン氏から、そんな話を聞いた僕は、昔の夢を思い出した。選手やチームの関係者と親しくなれるのはなんともうらやましい限りだ。きっとブライアン氏のレッスンは楽しくて役立つものだと思うし、生で見学したいと思うようにもなった。

 僕がひいきにしているタイガースはベイスターズと違って、外国人監督ではないけれど、日本もいまやたくさんの外国人が訪れる国になっている。必要とあらば優秀な英語教師を送り込むよ。「えっ。どこにいるの?」だって、ここにいるよ。

 ◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。1998年初めて来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から在住。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」(http://www.thehanshintigers.com)で阪神情報を配信中。

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