阪神・高橋遥人が沢村賞 井川以来23年ぶり!虎投7人目 堀内選考委員長が絶賛「5完投して4完封、群を抜いている」

 プロ野球草創期の名投手、故沢村栄治を記念し、シーズンで最も活躍した先発投手を表彰する「沢村賞」の選考委員会(堀内恒夫委員長)が26日、東京都内で開かれ、阪神の高橋遥人投手(30)の初受賞が決まった。阪神からの受賞は2003年の井川慶以来、23年ぶり9度目で7人目。高橋には金杯と副賞300万円が贈られる。

 先発投手最大の栄誉をつかんだ。高橋は「こんなにもすごい賞を受賞できて本当にうれしい」と率直な思いを明かす。「すごい人たちが受賞してきた、雲の上にあるような賞ですかね」。重みを、そう表現した。

 沢村賞の基準は①15勝以上②奪三振150以上③完投試合数8以上④防御率2・50以下⑤投球回数180イニング以上⑥25以上の登板数⑦勝率6割以上-の7項目。高橋は16勝、150奪三振、防御率1・87、勝率・842と4項目をクリアした。堀内選考委員長は基準以外にも「沢村賞の意義は先発完投型なんですよね。高橋君は5完投して4完封。これは群を抜いている」と絶賛した。

 昨季の3勝から、大きく数字を伸ばした。高橋がきっかけに挙げたのは開幕2戦目の3月28日・巨人戦(東京ドーム)。今季初登板で3安打完封勝利を飾った。「9イニング自分がまた投げられたことがうれしかった。監督が最後までいかせてくださったおかげ」。快進撃の始まりだった。

 プロ入り後は度重なる負傷に悩まされた。22年には左肘のトミー・ジョン手術を受けるなど、複数回の手術も経験した。すべてを乗り越えてつかんだ栄誉。山田久志選考委員は「幾多の困難、手術を乗り越えて立派な成績で阪神の優勝に大きく貢献したのは間違いない。オールスター前までの快投は沢村賞にふさわしい内容だった」と評する。

 高橋自身も「もう駄目なのかなって思う時は何度もありました」という苦難の日々。「そのたびにみんなに支えられて投げる事ができ、この賞もみんなに助けられながら取れた賞。周りの人に感謝しかありません。あとは自分のためにも何としてもまたマウンドに戻ってきたいと思って頑張ってきたので、その結果がこういう形になったのは本当にうれしいです」-。

 “雲の上”の偉大な先人たちに肩を並べる受賞。「全く想像していませんでした。今年は想像してなかったことがたくさんありました」と最高の1年を振り返る。そして「今年だけで終わりたくない。本当にチームに欠かせない人は、何年も戦力になり続ける人だと思うので」。快進撃は、まだまだ続く。

 ◆沢村賞 シーズンで最も優れた先発投手に贈られる賞で、正式には「沢村栄治賞」。史上初の無安打無得点試合を達成し第2次大戦で戦死した伝説の大投手、沢村栄治氏(巨人)を記念し、1リーグ時代の1947年に制定された。選考対象は、2リーグ分立の50年からはセ・リーグ所属投手だけ、89年から両リーグに広がった。記者投票から、82年に元名投手らによる選考委員会で選出する方式に変更された。

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