【藤田平氏の眼】阪神・佐藤輝は挫折もプラスに変えて三冠王を手に 考え抜いてたどり着いた打撃 課題だった確実性が上がって安打数増え打率が向上

 「阪神0-4ヤクルト」(8日、甲子園球場)

 セ・リーグは8日、甲子園での阪神-ヤクルトで今季のレギュラーシーズン全日程を終了した。阪神・佐藤輝明内野手(27)は打率・306、39本塁打、106打点で史上9人目(通算13度目)となる自身初の三冠王に輝いた。阪神ではランディ・バース以来40年ぶりで、日本選手初となる快挙となった。2年連続での40本塁打はならなかったが、打線の軸として連覇を導いた主砲。次は3年ぶり3度目の日本一へと突き進む。デイリースポーツ評論家の藤田平氏は「挫折もプラスに変えて三冠王を手にした」と称賛した。

  ◇  ◇

 「三冠王」は選ばれた者しか手にすることができない称号で立派という言葉に尽きる。佐藤輝は年々、一皮も二皮もむけて成長してきた。岡田前監督が指揮を執った2年間では2軍落ちも経験し、はい上がってきた。厳しい指導の下、挫折もプラスに変え、プロとしての心構えというものが身に付いたのではないか。

 元々は勉強熱心な選手で、現在の打撃は自分なりに考え抜き、たどり着いたものだろう。課題だった確実性が上がり、安打数が増え、打率が向上した。元々は長打力を備えた打者なので、安打が増えれば長打が増えていくのは必然。心身ともに成熟期を迎えている。

 連覇という快挙を達成した阪神だが、今季を一言で表すと「不思議なチーム」だった。個人成績では投打の主要部門上位をほぼ阪神の選手が占めたが、チームとしては記録的な独走優勝を果たした昨季ほどの強さを見せることができなかった。

 打線のつながりや投打のかみ合わせなど要因はいくつかあるだろうが、個人の結果が必ずしもチームの結果に結び付かないところに野球の難しさがあると言える。

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