【佐藤義則氏の眼】阪神・才木浩人に「この日の新たな投球パターンは成長のヒントに」
「阪神8-1DeNA」(20日、甲子園)
この日、巨人がデーゲームでヤクルトを破り、その時点で“暫定”首位に立った。DeNAとのナイターで阪神が負ければ、2位転落、優勝マジック消滅という一戦でもあった。先発の才木が7回無失点。打線も8得点とかみ合って、危機は脱した。これが再加速の契機となるか、デイリースポーツ評論家・佐藤義則氏がここからリーグ連覇への道筋を占った。
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才木は基本的に、重心が高い投手の特性として、ボールが高い傾向がありながら、そのボールに球威があるため、ファウルを打たせたり、空振りを取ったり、フライアウトに打ち取ったり、という形で抑えるピッチャー。
ただこの日は初回から打者の膝元に直球を投げ込んでいたし、その軌道から得意のフォークで空振りさせたりと、少し、違ったイメージのピッチングに見えた。
三回のピンチでは佐野、筒香という好打者を、このパターンで抑えきったことで、七回まで無失点、この3試合で連続22回無失点という好投につながったと言える。
これまでが悪いという意味ではない。しっかり勝利も重ねてきたし、三振も取れている。ただ、高め直球、浮いたフォークは長打という危険と背中合わせでもある。この日のような、低めに制球された組み立てができれば、そのリスクを減らすことができる、ということは指摘しておきたい。
才木とともに先発陣を引っ張る村上にも言えることだが、高い重心の特性ゆえに、強い直球は高めにいく。それでも抑えられる威力がある。が、リスクも否めない。
ただ、すぐにローボールを操るタイプに変われるか、と言えば、それはフォームに手を加える作業が必要でもあり、しかもそれを適切に助言できる指導者もついてなければならない。一朝一夕には難しい。
これまでどおりで、決して悪くはないが、さらによくなる余地はある、というところだけ、自覚してもらえればいいかな。
いずれにせよ、先発の軸はしっかりしている。最後、優勝のゴールテープを切るには、ただ勝つのではなく、先発に白星が付いて、そこを主力打者が後押しする形が欲しい。
今季よく見られるが、先制されると早めに交代、となるとなかなか先発陣に白星がつかず、チームも乗っていけない。そのあたりは、ベンチワークも含めて、一丸で勢いをつける方向にいくことが、連覇への近道となるだろう。
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