阪神・坂本が明かす驚異の8月打撃成績の要因 「自分でも正直ビックリ」もきっかけは球宴での巨人・坂本の助言「正解を教えてもらえました」
阪神の坂本誠志郎捕手(32)がデイリースポーツ読者に向けて思いをつづるコラム、「打-dozen-」。第4回は8月に打率・284、7本塁打、16打点と驚異の打撃成績を残した要因について明かした。球宴で巨人の坂本勇人内野手(37)に助言をもらい、何が変わったのか。理想の打席は意外にも凡打にあったなど、今回も深みのある内容になっている。
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8月の打撃成績は自分でも正直、ビックリしています。でも、いろんな人に聞いたり、考えたりしてきて、「あ、こうやって打った方がいいんじゃないか」というのは、多少なりとも自分の中にはあります。
その一つのきっかけが巨人の坂本勇人さんの言葉でした。ずっと聞きたかったんです。逆に言うと、自分の中では答えのないまま、ずっとモヤモヤしながらやっていたのが、正解を教えてもらえました。「あ、そういう感じなんだ」という感覚と、自分がやってきたことのイメージを近づけてみました。やろうとしていたことと、言われたことが近かったんだと思います。
打撃を劇的には変えていません。ただ、イメージはしています。イメージをすれば、体が動くこともあるのかなと。言える範囲で表現すれば、すごく後ろから打っている感覚はあります。ボールを線で捉える、ボールのラインとスイング軌道の線が後ろから入っていくという感覚は、イメージをしています。
今までも線で捉えようとしていましたし、そういうふうに打ちたいと思ってやってきました。「でも、なんかしっくり来ないな。どうなのかな」と思いながら、やっていました。それが自分の感覚とだんだん近づき、やっていることがリンクをして、打席の中でいい形で出ています。
理想の打席とか、そんな偉そうなことは言えないですが。マツダスタジアムで広島の森投手と対戦した時(8月16日)、2打席目のライトフライかな。「あっ」という感じがありました。自分がイメージしていることと、打球などが全部、一致しました。神宮でホームランを打った時も、イメージはしています。でも、「こうやって、こういうふうに体が動いて、こういうタイミングを取って、こういうバットの軌道とかで、ここに来た球をこうやって打ちたい」というのが全部、近づいてたのは、あのライトフライです。
8月の成績はさらなるモチベーションになります。もうちょっと力をつけたり、もうちょっと対応力があれば、もっと成績が出るのかなと。しかもそれを再現できるように、できるだけ自分の中で意識して、落とし込んで再現性も高くなれば、シーズンを通して、安定した成績が出せるんじゃないかなという、欲の方が出てきます。
シーズンも終盤になりましたが、最後までわかりません。ジャイアンツとの3連戦に3連勝したからと言って、優勝が決まるわけじゃない。その後もまた、同じような厳しい戦いが続いていきます。他のチームも3位争いとなったら、どこのチームも厳しい戦いになります。だから相手は関係なく、1個負けても、1個勝つ。1個勝って、次も勝つ、というふうにやっていくしかありません。
打撃は“つかんだ”という感覚は全然ありません。ただ、こういうふうにアプローチができれば、ヒットを打てるかはわかりませんが、ヒットになる確率が高い、いい結果を得られる確率が高いという、打席の中での状態を作れるなというのは、今見えています。
ヒットが打てる打てないは、投げてくるボールや、日によったり、環境によって変わってしまいます。そこに左右されずに、こうやったらいけるというのを自分の中で落とし込んで、それができた時に、打てるところに来たボールを確実に一発で打てるかどうか。そこを崩さないように、それだけの準備をしっかりしたいです。
ホームランやタイムリーの後、意図的に感情を出すことはあまりないです。素直に出ています。バンテリンドームでは2試合、勝てなくて、チームとしても、やっぱり負けるって楽しいこと、うれしいことではない。ダダっていっちゃいそうな感じがして、しかも金曜日からはジャイアンツ戦が待っていると。
いろんなことを考えた時に、あのバンテリンの3戦目は勝たないといけないという感覚はありました。その中で点を取られて、ヤバいと感じてる人も多かったし、見てる人は大丈夫か?というのもあったかもしれない。その感じを逆転できた、はね返せたという思いが出ただけです。
マジックは元々あってないようなものだと思っています。ついてないだけで、逆に言うと隠れてあったようなもの。だから、マジックがつく状況なのかもしれないけど、つけないでほしいぐらいです。別にそんなものを見なくていいよという感じです。ここからも本当に、何も変わりません。
また次の日の準備をして、新しい試合をどうやったら勝てるか、どうやったら勝ちに近づけるかと思ってやるだけ。そのためにみんなでハードワークをするしかない。それしか勝ちに近づく方法はありません。
◆坂本の今年の球宴 自身2度目の出場となり、そこで巨人・坂本に、左投手に対してなぜゴロを打たないのかを質問。「おまえに言ったら配球に生かされそう」と警戒されつつも「ゴルフのドライバーみたいな感覚かな」という助言をもらい、これがふに落ちたという。
