阪神・佐藤輝 最高のキング争い!森下と30号同日到達「ハマスタっすね」 2年連続到達は生え抜き85年掛布以来
「DeNA1-4阪神」(21日、横浜スタジアム)
これが入るのか。最後は右手一本。完全にタイミングを外されたように見えた。阪神・佐藤輝明内野手はクルッと体を回転させ、白球の行方を見つめる。右翼席へ近づくにつれて、歓声やどよめきが大きくなると、そのまま着弾した。「ハマスタっすね。甲子園だったら入ってないと思うんで、ラッキーでしたね」。森下と同じ日に2年連続の30号を達成した。
驚きの一発は1点リードの八回1死。伊勢の低めスライダーにうまく反応した。二塁を回ると、黄色に染まった左翼席へ人さし指を突き上げる。横浜の夜空に今季初めて描いたアーチは、自軍の勝利を引き寄せ、敵軍を意気消沈させた。
2年連続の30号。球団の生え抜き選手では掛布雅之(82年~85年)以来で41年ぶりだ。1シーズンで複数人の30号は85年以来、こちらも球団41年ぶり。森下との一番乗り同日到達となったが、これは球団史上初の快記録ともなった。日頃から互いに高め合う関係性。「お互いにいい刺激をし合えてると思う。また最後まで頑張りたいと思います」。これほど頼もしい“兄弟”はいない。
軽々と30号へ到達したが、出てきた言葉は感謝だった。「サポートしてくれて感謝したいですね」。調整を一任され、打撃を室内で行うこともあるが、それも打撃投手が駆けつけてくれるから。トレーナーも体のケアを気遣ってくれる。もちろん、家族の存在も大きな原動力だ。
8月は、無安打だった4試合を見るとチームは1勝3敗。いかに4番のバットが勝利に貢献しているかがわかる。この日の一撃も2点差にしたことが、中継ぎ陣の心の余裕になった。月間8本塁打は今季最多。勝負の夏場に、量産態勢となっているのが恐ろしい。
この男なら、30号は通過点に過ぎない。「とりあえずは良かったですね」。この“とりあえず”という言葉が思いを凝縮している。現時点で堂々の打撃3冠。昨季と同じ40号、いやもっと上でさえも不可能ではない。
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