プロ初勝利の阪神・下村「ちょっと似ているなというか。もしかしたら僕も」 出遅れた育成1位・神宮に何度も「焦るな」と声をかけた理由
「巨人2-3阪神」(13日、東京ドーム)
涙の1勝だ-。阪神は3年目の下村海翔投手(24)が5回2失点でプロ初勝利を挙げた。右肘手術を乗り越えた2023年度のドラフト1位右腕は、観戦に訪れた両親について話が及ぶと思わず声を震わせた。チームは逆転勝ちで4連勝。首位攻防戦で2位の巨人に3連勝とし、3ゲーム差をつけた。最短で15日にも優勝マジックが点灯する。
◇ ◇
後輩を救った言葉の裏側は-。下半身のコンディション不良で出遅れた育成ドラフト1位の神宮(東農大北海道オホーツク)は、下村から何度も「焦るな」と声をかけてもらったという。この話を聞き、ある予想のもと2023年度ドラ1右腕に尋ねた。
自分自身にも言い聞かせていたのでは?
その問いに下村は「自分は焦らないといけない立場なので」ときっぱり。予想は外れた。代わりに「ちょっと似ているなというか。もしかしたら僕も周りから見たら、こんな感じに見えていたのかな…」と真意を明かしてくれた。
24年4月にトミー・ジョン手術を受け、約2年間に及んだリハビリ期間。道のりは平坦ではなかった。「自分では焦っていたつもりはないですけど、(状態が)上がったり下がったりだったので、しっかり管理してもらっている中でも、うまくいかないこともあった」と回顧。だからこそ、後輩の姿が気になった。
「キャンプで神宮を見た時にすごく焦っていた。本人は『全然焦ってないです。大丈夫です』って言うけど、明らかに空回りしちゃっていた。過去の自分と照らし合わせてじゃないですけど…。そこで止まるか止まらないかは彼次第ですけど、伝えた方が良いのかなと」
自身も、同じ手術を受けた高橋や才木ら先輩から多くの言葉をもらった。特に現日本ハムの島本は、復帰まで時間を要した経緯があっただけに「言葉にすごく重みがあるというか、他の人以上にくるものがあった」と感謝する。「難しかった」復活への道のり。それでも、立ち止まらなければ気づけなかった景色が、確かにあった。(デイリースポーツ・間宮涼)
野球スコア速報
