阪神・今朝丸に愛のエール 「打てるなと思う」ブルペンで厳しい言葉を伝えた頃から成長「打てない球になったと思いたい」【元阪神・葛城氏手記】

6回、無失点に抑えベンチに戻る今朝丸(撮影・山口登)
報徳学園時代の今朝丸
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 「阪神1-5広島」(3日、甲子園球場)

 阪神・今朝丸裕喜投手(20)が、3日の広島戦(甲子園)でプロ初登板を果たした。報徳学園野球部のコーチとして、今朝丸を3年間指導した元阪神の葛城育郎氏(48)がデイリースポーツに手記を寄せた。高卒2年目でプロ野球選手として、ひとつのスタートラインに立った教え子に愛のあるエールを送った。

  ◇  ◇

 今朝丸、プロ初登板おめでとう。個人的には、3年目くらいで1軍の舞台を踏めれば、と思っていたので、期待以上に成長してくれていることに少し驚いているよ。

 初めて会ったのは、今朝丸が高校1年生の春。昨日のことのように覚えています。身長は高かったけれど、本当に細かった。投げ方のバランスも悪くて…。顔つきも時折不安そうな表情をする子で、初登板で見せたような落ち着きはなかったと記憶しています。

 それがセンバツで甲子園を経験した頃からかな…グッと顔つきが変わったように思います。3年生になった頃には、しっかり自分の意見を言えるようになってきました。上の代がいなくなり、自分が最上級生になったことで自覚が芽生えたんだろうね。

 さて、冒頭では「おめでとう」と言ったけれど、「プロ初登板できて良かった」とは思いません。なぜなら、まだスタートラインに立っただけだから。指導者としては、どうしても「まだまだ」という目線で見てしまいます。

 高校時代、ブルペンの打席に立って今朝丸の球を見た時、あえて厳しいことを言ったことがあったね。「打てるなと思う」。現役時代、ある程度はやってきた元選手の目から正直に言わせてもらいました。あれから時が過ぎました。今の球について一言、言うとするならば。

 打てない球になった……と思いたい。今はそれくらいにしておきます、期待も込めてね。

 あれ以来、一度もブルペンで今朝丸の球を見る機会がないので分からない、というのが正直なところです。画面越しで見るのと、打席で見るのとでは全く景色が違いますから。

 ファームの映像を見る限り、成長はしていると思う。直球は140キロ台後半~150キロが出るようになっているので、成長曲線としては良いと思う。だけど、もっともっと直球で押し込んでいけるよ。

 先日、うちのお店(鶏料理専門店「酒美鶏 葛城」)に来てくれた時には、その辺りのことで壁にぶつかっているようでしたね。「もっと押し込めるはずなのに、なんでだろう」という気持ちがあるんだと思います。

 だからこそ、もっともっと直球で1軍の打者を抑え込めるようになって、初めて「良い球を投げるようになったな」と言ってあげたい。その時には、またブルペンの打席に立って、その球を見てみたいものです。

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