阪神・藤川監督 中継ぎ右腕台頭手応え 木下、工藤らの練習姿勢を絶賛「タイガースは大丈夫」秋季C合流&直接指導
「阪神秋季キャンプ」(4日、安芸)
阪神・藤川球児監督(45)が4日、高知県安芸市で行われている秋季キャンプに合流し、早速ブルペンで早川、木下らを直接指導した。今キャンプのテーマに掲げている右の中継ぎ投手の台頭に手応えを感じ、若手の練習に取り組む姿勢を評価。「素晴らしい。タイガースは大丈夫」と、球団史上初のリーグ連覇へ上々の再スタートだ。
安芸名物の長い階段を上る藤川監督の表情に充実感がにじむ。来年も勝てる。若手が練習に没頭する姿が、球団初のリーグ連覇を予感させる。少し息を切らしながら、満足そうにうなずいた。
「1年前と練習の姿が全く違う。スタイル、態度。凡事徹底、姿勢をテーマに掲げているだけあって、びっくりするぐらい選手が伸びている。本当に伸びてますね」
キャンプ合流初日。午前10時半ごろ、藤川監督はユニホーム姿でサブグラウンドに現れた。投手陣のキャッチボールを見守り、ブルペンへ。程よい緊張感が包む中、投手側に立つと、早速「球児塾」の開講だ。早川に助言を送り、木下にも身ぶり手ぶりアドバイス。捕手に後ろに座らせるように指示するなど“火の玉指導”は熱を帯びていく。一方で、工藤の投球はじっと見つめ、うなずく場面もあった。
「木下はまだホームのベース板のところで強さが伝わりきっていない。それでも故障なく1年間乗り切ったので。次の春までどう伸びてくるか。工藤は球数を投げても球威が落ちなくなってきている。楽しみですね」
今季、木下は11試合、工藤は18試合、1軍で経験を積ませた。「選手の能力は経験しないとなかなか伸びない」が持論。2人のルーキーだけでなく椎葉、石黒、津田らの名前も挙げ、成長を実感した。今キャンプのテーマに掲げる中継ぎ右腕の台頭に手応え十分だ。
「去年、この安芸で畑を耕して、4月、5月にあえて全員ぐらい投げさせた。そういうことをした上で、ドリス、ハートウィグに頼ってきたんですけども、大きなきっかけにしてくれてるんで。種をまいて、今度は水をやりにいっている。大きく出てくると思います」
午後からは野手の練習をチェック。一心不乱にバットを振る姿に、まだまだ戦力を掘り起こせると確信。「スイングの力が変わっている。何人もの選手が1軍でチャンスがあったシーズンだから。みんな輝いてます」とニンマリだ。
就任1年目。勝利と育成の両立に挑み、リーグVを果たしたからこそ、収穫の秋が待っていた。
「素晴らしい。タイガース、大丈夫ですよ」
午後3時ごろ、藤川監督は合流初日にして早くも大満足の様子で、安芸の球場を後にした。
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