阪神1位 立石トリプル3堂々宣言 3球団競合も藤川監督引いた!強力クリーンアップ「割って入って」期待に応える

 阪神から1位指名を受け、ナインに胴上げされる創価大・立石(撮影・西岡正) 
 立石の交渉権を獲得してガッツポーズをする藤川監督(撮影・堀内翔)
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 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」(23日、都内ホテル)

 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が23日、東京都内のホテルで開催され、阪神はドラフト1位で立石正広内野手(21)=創価大=を指名。日本ハム、広島との3球団の競合の末に、藤川監督がくじを引き当て“獲得”に成功した。大学ナンバーワンスラッガーは、同じ右打者で憧れの森下の背中を追いかけ、将来的にはトリプルスリーを目指す。

 藤川監督が当たりくじを高々と突き上げると、会見場は大歓声に包まれた。緊張の面持ちだった立石の表情が一気に緩んだ。「ドキドキしました。やっとプロの世界に入ったなと実感が湧きました」。くしゃっと笑みがこぼれた。

 憧れの選手とチームメートになる。森下だ。同じジムに通っている共通点もあり、打撃も参考にしてきた。「森下さんは、勝負強さが異常なほどあると思う。チャンスになると全部打ちそう」。ここぞの場面で結果を残す姿に、羨望(せんぼう)のまなざしを向けた。

 先日のCSもテレビで観戦。第2戦、同点の延長十回に森下がサヨナラ弾を放った時は「発狂しました」と大興奮だったようだ。同じユニホームに袖を通し、プレーするチャンスがきた。「会話する機会もあると思うので、少しでも吸収できたら」と力を込めた。

 聖地が本拠地になる。高川学園3年夏に甲子園に出場。ホームランも放った。ただ、コロナ禍で声出しでの応援が禁止されていた大会。阪神戦も現地で観戦したことはなく、地鳴りのような歓声を体験できていない。「テレビでも鳥肌が立つくらい声が聞こえる。いろんな観客の前で、プレーすることを目標にしてきたので、楽しめるように」と心待ちにしている。

 立石家は両親、姉2人とバレーボール選手のスポーツ一家だ。オリンピックにも出場している母とは、メッセージや電話でやりとりをする。

 アスリートの先輩として言われたのが「上には上がいる。そういう時は練習するしかない」。大学日本代表に選ばれた際、レベルの高さに挫折しかけたが、その言葉を思い出した。「そのおかげで一瞬も満足した瞬間はなかった」。謙虚で常に高みを目指す姿勢が、成長につながっている。

 現在、阪神は森下、佐藤輝、大山とドラ1トリオがクリーンアップを形成。藤川監督は「割って入って」と大きな期待をかけた。本人は「息苦しくなっちゃうので、まずは1軍で出場できることを目指して頑張りたい」と足元を見つめた。

 大学公式戦で通算18発。二塁、三塁を中心とした安定した守備に加え、足にも自信がある。世代最強スラッガーは「将来的にはトリプルスリーとか、打撃タイトルに絡んでいけるような選手になれれば」と大きな目標を立てた。立石は大きな期待を力に変え、虎の未来を担っていく。

 【立石正広(たていし・まさひろ)】

 ◆生まれ 2003年11月1日生まれ。21歳。山口県防府市出身。

 ◆家族構成 両親、姉2人。母・郁代さんは1992年バルセロナ五輪、女子バレーボール日本代表。

 ◆サイズ 180センチ、87キロ。

 ◆投打・ポジション 右投げ右打ち。内野手。

 ◆脚 50メートル走6・0秒。

 ◆球歴 華浦スポーツ少年団で小学1年から野球を始める。高川学園中学では高川学園シニアに所属。高川学園高では3年時に夏の甲子園出場。創価大では1年春からリーグ戦に出場。大学3年から日本代表に選出。大学公式戦通算18本塁打。

 ◆小さいころの習い事 水泳

 ◆趣味 お笑い鑑賞。好きな芸人はかまいたち

 ◆好きなタレント 福留光帆

 ◆好きな歌手 TWICE

 ◆座右の銘 恩返し

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