阪神・町田 ケガで苦しんだ1年目、打で模索 捕手争いも「このままでは勝負できない」リードが課題 来季完走へ

 阪神2軍の注目選手を取り上げる企画「飛び出せ大物」。第11回は町田隼乙捕手(22)を取り上げる。強肩強打の捕手としてドラフト4位で入団したものの、ケガでの離脱や、結果も残せず苦しんだルーキーイヤー。浮き彫りになった課題と向き合い、飛躍の2年目へ牙を研いでいる。

  ◇  ◇

 壁にぶつかった1年目だった。町田は思い描いた活躍ができず、悔しいシーズンになった。

 春と夏に、上半身のコンディション不良で2度の離脱。「毎日ずっと野球をやるんで、自分が思ってる以上に体に疲れがたまってる印象でした」。アマチュア時代も野球漬けの日々を送っていたが、プロの世界は想像以上に厳しかった。「もっと自分の体を知らないといけない」。トレーニングにケアの方法と勉強の1年だった。まずはケガをせずにプレーし続けること。それが来季最大のテーマだ。

 野球でも課題は浮き彫りになった。捕手としてのリード面だ。「自分が出ていない試合にどれだけ興味を持てるか」。平田2軍監督、日高2軍バッテリーコーチから言われた言葉だ。「もっと野球に詳しくならないといけない。このままでは勝負できないと痛感しました」と振り返る。

 今では2軍の試合はもちろん、1軍戦も欠かさず映像でチェック。2軍でバッテリーを組んだ投手も1軍で投げるため、坂本や梅野がどうリードしているのか、イメージしやすいところから注目。自分との違いを感じながら、引き出しを増やそうと試みている。

 打力も売りとして入団したが、ウエスタンでは打率・152、8打点0本塁打と成績を残せなかった。プロの直球を簡単には打ち返せず、追い込まれると変化球にバットが止まらない。「全く打てなかったので、全部見直しました」。ケガで実戦から遠ざかった時期も活用しフォーム、スイング軌道とコーチにも助言を求め、改善を図った。

 気持ちの焦りもあった。「打率を残したいし、三振もしたくないって、小さく当てにいってヒットも長打も出なかった」。魅力であった強いスイングを忘れかけていた。きっちり振ってコンタクトもする。理想の形を模索する中、最終盤の9月に「これかなっていうものが出てきている」と納得のヒットも出た。

 10月に入れば、フェニックス・リーグもあり、まだ経験値を積む時間はある。「やることは変わらない。技術面も体力面も、誰かの力も借りながら成長していきたい」。町田は悔しさも糧に力をつけ、次なるシーズンに備えていく。

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