阪神・佐藤輝 39号出た!大台へ残り5戦 初対戦・青柳撃ちで完全復活 低め直球ガツン「いいスイングができた」
「ヤクルト3-2阪神」(22日、神宮球場)
完全復調と言っていいだろう。阪神・佐藤輝明内野手(26)が二回に左中間へ39号先制ソロを放った。蓄積疲労によるコンディション不良で2試合欠場から19日に復帰後、初の一発。日本選手では2005年・金本知憲以来の40本塁打に王手をかけた。チームは逆転負けで3連敗を喫したが、状態が上がってきた4番打者に不安要素は全くない。
神宮の冷たい秋風に乗った白球が、黄色く染まった左翼席に飛び込むと、一斉に虎党が沸いた。佐藤輝はスタンドインを確認すると、大歓声を浴びながら悠々とダイヤモンドを一周。古巣対戦となった“先輩”に痛烈な一発を食らわせた。
「初対戦の投手だったので、球の軌道もイメージしながら、とにかく思い切ってスイングすることを心がけました。いいスイングができたと思います」
相手先発は昨季までのチームメートで、米大リーグに挑戦後、今夏ヤクルトに加入した青柳だった。0-0の二回、先頭で打席に入ると、初球のボール球を見送った。この1球で「まあ大体は」と変則的な軌道をつかんだ。そして2球目。低めの難しい直球にコンタクト。軽く合わせたような打球はぐんぐん伸び、左中間スタンドに着弾した。
ようやく実現した初対決だった。右腕のヤクルト入りが決まった際、「どっちかというと、僕は好きなイメージです」と青柳撃ちに自信をのぞかせていた。いざ、18・44メートルの戦いとなったが「今は敵なんで、しっかり打つつもりでいきました」と、変わらず鋭い目つきで獲物をとらえた。
蓄積疲労で2試合の欠場から19日に復帰後、初めてのホームラン。自己最多を更新する39号ソロとなった。シーズンでの記録としては、1949年・別当薫に並ぶ球団史上8位。ついに日本選手では2005年・金本知憲以来となる大台の40発にも王手をかけた。
チームは逆転負けで、6月以来約3カ月ぶりの3連敗。それでも試合終了後、今季最後の神宮ということで、左翼席へあいさつへ向かった選手、監督コーチにファンは拍手喝采。藤川監督は「グラウンドはうそをつかない。本当にありがたい1日」と感謝した。
球場を後にする佐藤輝にも声援が送られ、手を上げて応えた。レギュラーシーズンは残り5試合。打点も97となり、初の100打点にも一歩前進した。キャリアハイを更新し続ける男への期待は高まっている。
数字も気になるところだが、「変わらず1打席1打席頑張ります」と力を込めた佐藤輝。虎の主砲は最後の一振りまで、全力で挑んでいく。
野球スコア速報
関連ニュース





