阪神 佐藤輝&森下対談 ホームランパフォーマンスの真相 タイミング会わなかった9・2の試合 輝「あの時はちょっと…」
2年ぶりのリーグ優勝を3、4番としてけん引した阪神の佐藤輝明内野手(26)と森下翔太外野手(25)が特別対談を行った。2人の関係性からホームランパフォーマンスの真相、互いの将来への期待まで、アイブラック兄弟が息の合った掛け合いで語り尽くした。
◇ ◇
-今年の結果をどう捉えているか。
森下「強い。強いっすね。強いと思います。23年より早く優勝が決まりました。負けが続いていない。1回負けても、次の日にすぐ勝つっていうのが、今年は多いのかなと思いますね」
佐藤輝「それは自分たちが一戦一戦やってきて、ここまで来たってこと。そこは自信を持っていいと思いますね」
-お互いの打撃はどう見ている。
森下「自分はテルさんが後ろなんで、よく見てますよ。すごいっすよ。相手も嫌なんだろうなという感じもするし、四球を出す機会も多い。警戒心というのは、自分より強いんじゃないかなって思ってます」
佐藤輝「常に一番近くで見てます。なんて言うんですかね。集中力は1年目から変わらず、持ってますし。甲子園だとレフトに本塁打を打つことが多い。打球が見えて、すごいいい光景ですね」
-森下選手は後ろに佐藤輝選手がいることで、自分の打撃にもつながっている。
森下「そこまではあんまり考えてないです。けど、自分が四球とかで出れば、プレッシャーはめっちゃかかると思う。出塁は、追い込まれてからは考えてます。それまでは自分のスイングをしっかりしようというふうには思っていますけど」
-お互いのベストプレーを挙げてください。
森下「もうホームラン打ちすぎてるんで、どのホームランがどの場面でっていうのは、正直あんま覚えてないです。けど、ホームランで助けられた試合は何度もあった。今のタイガースの中継ぎ陣は点を取られないんで、1点の重みっていうのはすごくより感じる終盤になった。終盤のホームランっていうのは、やっぱりロマンがあるなっていう。一撃で試合を左右できるという意味では、ホームラン。どのホームランっていうよりかは、いろんなホームランが印象的ですね」
佐藤輝「翔太もホームランはね、何本も打ってますけど。やっぱりヤクルト戦のバックホーム(※)じゃないですか。あれはすごい印象的ですけどね。あれで勝ったんで」
-どういうふうに見ていたのか。
佐藤輝「距離的にはちょっと微妙な感じだったんで、頑張れって思ってました」
-森下選手の中でもベストプレーの一つでは。
森下「そうっすね。まず、なかなかああいう場面ないんで。今年は、守備もしっかり伸ばしていこうと思ってやっていた。しっかり筒井コーチとやってきたことが多少は出たのかなと思います」
-佐藤輝選手も守備で貢献した。
森下「サードって球足も速くて、球際で捕る強さを求められる。あとは普通のサードだと、片手で捕って投げるとか、結構難しいと思うんですけど。輝さんは得意にやるというかね。ベアハンドで捕ったりとか、そういうのもやっぱりすごいなと思います」
佐藤輝「そんなことないっす。ありがとうございます」
-シーズン当初から3、4番の打順が変わったことによる変化は。
森下「結構、序盤で変わったんで、あまりその差は感じないですね」
佐藤輝「うーん。どうですかね。難しいっすよね。僕もそんなに変わんないのかなと。どっちにしろ、3番でも後ろに翔太いるし。今も大山さんが後ろにいる。2人ともいいバッターなんで。勝負を避けられたりみたいなのは、そんな感じないですけど」
-野球の会話も増えたのでは。
森下「去年よりはしているかなと思います」
佐藤輝「普段はあんましないんで。ちょっとですけど。話をする機会が今年はちょっとあったかなと思います」
森下「自分が教えてもらうというか、アドバイスをもらうというか。そういう時もありましたね」
-2人でのホームランパフォーマンスは、どういう経緯で生まれた。
佐藤輝「僕が言ったっすね。なんか2人でやりたいなというのはあったんで。とりあえずやろかというのから始まって、ずっと来てますね」
-9月2日の試合はタイミングが合っていなかった。
佐藤輝「あの時はちょっと…。こいつがランナーの時にホームランを打つのが久々すぎて。ちょっと忘れてました」
-ベンチ前より、ホーム付近でやる方が気持ちいい。
森下「塁上から戻ってきて、ホームベースの方が単純にやりやすいっす。広さ的に。ベンチ前は結構狭くて、勢いがつかないんで。塁にいた方がいいっすね」
佐藤輝「いや、僕は特にないっすけど。2日の試合みたいな時はちょっと忘れたりしますね」
-モデルは。
佐藤輝「アメリカでよく見るんで、そういう感じかなっていう。とりあえずやってみよう、ぐらいの気持ちで始まりました」
-命名するなら。
佐藤輝「名前とかはないっすよ。なんて言うんすかね、あれは」
森下「あれは、なんだろう。なんでもいいですけどね」
-アイブラックタッチとか。
佐藤輝「ダサいっすね」
森下「ダサい」
-お互いが思う、まだ伸びるんじゃないかというところは。
森下「ホームラン王をこれからも獲っていくんじゃないですか。今までは村上さん(ヤクルト)とか岡本さん(巨人)とかが獲る機会が多かったですけど。甲子園っていう圧倒的に不利な状況だとしても、ホームラン王を獲るんじゃないかなって思います。球場の問題はあるんですけど、そこがあったとしても、ある程度打てるような人だと思うんで」
佐藤輝「翔太も、もっと打てるんじゃないですか。ポテンシャルは秘めてるので。もちろんホームランもそうですし。年間を通してというのはやっぱり難しいことですけど。年々ね、成績もいい感じで伸びてるんで。一気にバンッていく年も来るんじゃないですか」
-今後、常勝軍団になるには2人が鍵を握っている。
森下「クリーンアップが打てば、勝てる試合も増えると思う。そのきっかけに、3番として、最初のきっかけになれればなと思っています」
佐藤輝「もちろん中心選手としての自覚はあります。しっかりいい準備をして、しっかり試合に出てやれればいいかなと思います」
※7月13日のヤクルト戦(甲子園)。2-1の九回1死二、三塁で、森下がタッチアップで生還を狙った三走の武岡を本塁で刺し、ゲームセットとした。
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