【糸井嘉男氏の眼】阪神・佐藤輝は全く心配はありません!断言します 4打数無安打で6戦連続ノーアーチも「型」がある

 「阪神1-2中日」(20日、京セラドーム大阪)

 阪神の佐藤輝明内野手(26)は4打数無安打と沈黙。出場6試合連続ノーアーチとなったが、デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏(44)は「全く心配ない」と断言した。セ・リーグの2冠に君臨する虎の4番について「自分の『型』を貫けばいい」とアドバイス。チームの連勝は3で止まったが、巨人が敗れたため、優勝へのマジックは「20」となった。

  ◇  ◇

 惜しかった!九回2死二塁で高寺選手の放った打球は、土壇場での同点タイムリーになるかと思いましたが、中日の細川選手がいいところに守っていましたね。

 テルはノーヒットですか。これで出場6試合連続ノーアーチとなったみたいですね。テルの状態を心配している阪神ファンの方もいると思いますが、断言します。全く心配はありません!

 今年は今まで積み重ねて練習してきたことがきっちりとした自分の「型」となって、それが結果に結び付いています。その「型」を変える必要もないし、自分の信じた道を貫いていくだけです。

 19日の中日戦で18打席ぶりのヒットが出たようですが、1年間、戦っていれば何打席か続けて打てないことは誰にもあります。この日は試合前に少し話をしましたが(バッティングを)何も変えていないし、「調子も悪くない」と言っていました。

 1年目から化け物のような打球を飛ばしていましたが、過去の4年間でいろんなことを経験して迎えた5年目。ようやく周りの期待と自分の成績が一致してきたのが今シーズンではないでしょうか。今やセ、パ両リーグで一番恐れられるバッターになりました。だから各球団の攻め方も大胆ですし、テルに対するボールも他のバッターとは違います。八回に清水投手がテルを空振り三振に打ち取ったストレートはエグいボールでした。

 テルは12日の広島戦を欠場しました。その後の試合から本塁打が出ていないことから休養の影響を指摘する声もあるようですが、その点も心配はありません。むしろ体の疲労感が抜けるのは間違いありませんし、テルならきっとこの休養をプラスにするはずです。

 巨人が負けたことで優勝マジックは20になりましたが、まだまだ他球団のことを気にする必要はありませんし、自分たちの戦いに今まで通り集中していくだけです。優勝マジックの数が気になるのは、むしろ9月の試合のチケットを持っているファンの方々かもしれませんね(笑)。

 ここからはケガだけが心配ですね。19日は近本選手が休養で欠場しましたが、今年は1番から5番バッターまで主要な打者がケガで離脱していません。実はなかなかないことで、そこが今年のタイガースの強みでもあると言えます。これまで通り「凡事徹底」していけば…9月が本当に待ち遠しいですね!

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