阪神・石井を成長させた尊敬する岩崎の姿、言葉 ハッとした「勤続疲労はない」 セ・リーグ新記録の39試合連続無失点
「広島0-2阪神」(13日、マツダスタジアム)
猛虎の歴史に新たな伝説を刻んだ。阪神の石井大智投手(28)が九回に登板し、1回を無失点に抑えた。39試合連続無失点で、現監督の藤川球児を超えるセ・リーグ新記録を達成し、平良海馬(西武)のプロ野球記録に並んだ。今季6セーブ目で防御率0・21。巨人が敗れ、優勝マジックは26となった。15日からの巨人3連戦(東京ド)でさらに覇権奪回へ加速する。
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セーブというおまけ付きで、連続試合無失点の日本記録に並んだ石井。次期守護神として期待される右腕は、尊敬する岩崎の姿、言葉を大事に成長を続けている。
昨年10月にプロ初セーブを挙げた。今季はここまで6度のセーブ機会で失敗はないが、5月18日の広島戦(甲子園)で今季初セーブを挙げた際、率直な思いを語っていた。「ブルペンですごく震えていた。岩崎さんはそれを100試合以上(通算112セーブ)。本当に尊敬というか、勉強になります」。九回のマウンドという独特の緊張感を改めて感じていた。
通算542登板の実績がある岩崎からかけられた、印象的な言葉がある。「勤続疲労はない」。それを聞いてハッとした。「結果が悪いからそう言われる。同じ(体の状態)でもゼロならば何も言われない。実際いいから抑えられる。悪いから打たれるっていうわけでもない」。単純な体のコンディションだけで左右されるのではなく、考えて相手を抑えることの重要性を学んだ。
大事な試合終盤を任されることが多い。ただ、セットアッパーや抑えといった、特定のポジションへのこだわりは口にしない。「いいところで投げさせてもらえることは、ありがたい」と、与えられた場所で輝く。
石井にとって抑えとは「いろんな人が頑張ってきた1試合を勝ちで締める。プレッシャーのかかり方が全然違うところ」。虎のブルペンを支える男は、日々自らと向き合い続け、成長している。(デイリースポーツ阪神担当・滋野航太)
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