球児流マネジメント→恵みの雨で阪神主力全休 9連戦、長時間ゲーム続きでの疲労蓄積をリフレッシュ

 シートで覆われるマツダスタジアム(撮影・飯室逸平)
 阪神・藤川監督
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 「広島(降雨中止)阪神」(11日、マツダスタジアム)

 首位を走る阪神は11日、広島戦(マツダ)が雨天中止となり異例の指名練習に切り替えた。これまで試合中止時は全選手がビジターの球場に来て練習を行うのが慣例だったが、“球児流マネジメント”が反映された形だ。10日・ヤクルト戦(京セラ)では近本が疲労により途中交代。夏のロード9連戦を戦う主力野手や中継ぎ陣にとっても恵みの雨となり、巨人が敗れて優勝マジックは1つ減って「28」となった。

 Vロードを突き進む虎にとって恵みの雨だ。午後2時15分に早々と試合中止が決定すると、藤川監督は指名練習に変更。遠征先で佐藤輝ら主力に異例の休養日を設けた。

 「今日はこういう雨で休養日に充てられたというのは、チームにとって大きい。いい雨として明日に臨んでくれたら。選手全員にはもう明日の試合のためにしっかり準備してくれと言っている」

 指揮官に代わり練習を見守った藤本総合コーチはそう説明した。参加したのは遠征に帯同している先発陣の大竹、高橋、村上の3人と石井、椎葉、原口、中川だけ。志願で練習した選手についても「それぞれ準備方法がある。彼らはこうやって明日の準備をするということ」と理解を示した。

 これまではビジターでの試合中止でも、全員が球場に来て練習を行うのが慣例だった。藤川監督は変化を恐れない。今年に入り、ホームでの半袖半パン練習や、移動時のクールビズ、試合後に着用するチームウエアの導入など次々と新しいアイデアを打ち出してきた。今回の措置でも“球児流マネジメント”が反映された形だ。

 首位を走るチームは夏の長期ロードまっただ中。9連戦に突入し、指揮官はコンディション管理を徹底してきた。7日・中日戦(バンテリン)では大山に休養日を与え、8日・ヤクルト戦(京セラ)でも森下を今季初のベンチスタートとした。近本を疲労で途中交代させた10日の試合後には「いつ休養を取らせようと考えていた」と明かし、今後の出場について「明日の状態を見てから」と説明していただけに、休養日の意義は大きい。

 ブルペンを預かる金村投手コーチも「めちゃめちゃでかい。恵みの雨です」と大歓迎。岩崎が腰の疲労で出場選手登録抹消となる中、前日登板のなかった及川、湯浅、桐敷の3人は“連休”に。14日は東京への移動日で試合がなく、12日、13日の広島戦(マツダ)では連投も可能となった。

 「ちょうど(中日とヤクルトとの)6連戦が終わっていつも通りのルーティンというか、そういう感じで。月曜日は休みで試合がないっていうそういうリズムでまたこられる」と藤本コーチ。最近は長時間ゲーム続きで、酷暑の中、プレーを続けてきた選手たちもリフレッシュできたはず。さらにデーゲームで巨人が敗れ、優勝マジックは28となった。気分一新で大暴れの予感が漂う。

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