【中田良弘氏の眼】連勝ストップの阪神「痛い一敗ではない」 不本意だったビーズリーと梅野のバッテリーには「気持ちを切らさないように」
「ヤクルト8-1阪神」(3日、神宮球場)
阪神は連勝がストップ。先発のビーズリーは4回6安打2失点で3敗目。1985年に12勝を挙げ、阪神の日本一に貢献した中田良弘氏はビーズリーと梅野のバッテリーに奮起を促した。
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阪神はすでに優勝マジックが点灯している。残り45試合で2位・巨人とは12ゲーム差も開いており、今後も勝率5割をキープしていけば、2年ぶりのリーグ優勝が見えてくる。今カードも初戦から2連勝で勝ち越しを決めており、この日の一敗は阪神として痛い敗戦ではない。
ただ、先発バッテリーを組んだ2人にとっては力を発揮しきれず、不本意な試合になっただろう。
ビーズリーは5月21日・巨人戦以来の先発。デュプランティエがコンディション不良で2軍再調整となったことに伴い、巡ってきたチャンスだった。
ウエスタンでは防御率1・13と結果を出していたし、1軍の先発ローテが埋まっている状況も分かっていただろうから、何としてアピールしたかったのだろう。『絶対に抑えよう』という力みが見て取れた。
立ち上がりから投げ急いでリリースポイントがバラバラ。抜けたり引っかけたりする球が多かった。
コンビを組んだ梅野も悔いが残ったのではないか。最近は坂本がいいリードをしてチームが勝っているから、『俺も何とか…』という気持ちは強かったと思う。
でも、要求したコースに来ないから、イメージしていたリードはできていないように感じた。要求したコースに来て打たれるならまだしも、自分の配球ができないまま打たれたことは、残念だっただろう。
今の阪神全体を見ると、デュプランティエや岩崎を抹消して再調整させているし、試合でも選手がノビノビとプレーしており、余裕を感じさせる。
他球団は連勝が伸びないから、今後は阪神を倒すというよりも、クライマックス・シリーズに出るという目標に切り替えていくだろうから、さらに気持ちに余裕が生まれてくるだろう。
ただ、今後は盤石な先発陣にアクシデントがあったり、坂本がケガをする可能性だってある。その時には経験があるビーズリーと梅野の力が必要になるだろう。2人には気持ちを切らさずにやってもらいたい。
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