阪神・早川 ド緊張デビュー 昇格即登板「人生で初めて」ボークで失点

 「阪神0-6中日」(16日、甲子園球場)

 真新しい31のユニホームに袖を通し、緊張の面持ちで聖地のマウンドに降り立った。阪神育成ドラフト3位の早川(くふうハヤテ)がプロ初登板。2球目にボークを宣告されるホロ苦デビューとなった。

 5点ビハインドの九回2死一、三塁。木下に代わって登板。13日に支配下登録され、この日昇格。いきなり出番が巡ってきた。

 「歓声とか雰囲気がいつもと違って緊張してしまいました」

 打席は高橋宏。記念すべき1球目を投じ、2球目のセットポジションに入ろうとした直前、ピクッと左手が動いた。「たぶん人生で初めて」。ボークが宣告され、右腕は頭を抱えた。三走が生還し、1点を献上した。「それでも頑張れとか、頼むぞとか温かい声をいただけた」と歓声に背中を押された。なんとか空振り三振とし、プロ初登板を終えた。

 「中継ぎは続く。今後も生かしていかないと何も意味がなくなってしまうので経験としてやっていきたい」。完璧なスタートは切れなかったが、新たな教訓を胸に第一歩を刻んだ。

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