阪神・大竹 2年ぶり巨人斬り 今季最長8回0封4勝目「衰えは一切感じない」30歳初星 14イニング連続無失点
「阪神1-0巨人」(2日、甲子園球場)
阪神・大竹が八回に2度の雄たけびを上げた。まずはピンチを脱して叫ぶ。「自分の気合を野手の皆さんに伝えるというか、打撃陣を鼓舞するという気持ちで表現しました」。その裏に味方打線が先制して笑顔で絶叫。30歳での初登板を8回無失点で4勝目を手にした。
序盤はピンチの連続だった。初回は1死一、三塁で吉川と増田陸を飛球で打ち取る。二、四回も先頭を出しながら、本塁は踏ませなかった。「ランナーを出しても、自分の持ち味を出せた」。こうなると、大竹ペース。六、七回は三者凡退。八回は1死二塁から最後の力を振り絞って、スコアボードにゼロを刻んだ。
普段はゴロピッチャーの印象が強いが、この日はフライで抑える場面が目立った。24個のアウトの内、14個が飛球によるもの。「風向きとかも考えながら、外野に打たせるというのもあった」。狙い通りの打ち取り方。三十路(みそじ)になって、投球術にも深みが増している。
6月29日に節目の誕生日を迎えた。「衰えは一切感じないです」と言い切る。目標は40歳でも現役。歳を重ねても、走る量は年々増加。投げる体力も若い時よりついている感覚がある。加えて、調子の良しあしの基準が上がった。この日も「ボールの精度自体は全然良くなかった」。でも、今季の悪いは昨季の普通。今季の普通は昨季のいい状態だと言うのだ。1年でも、それだけの成長を実感している。
「相手は関係ない」と言いながらも、伝統の一戦は23年5月27日以来、767日ぶりの白星。通算5試合目の登板で2勝目となった。自身14イニング連続無失点となり、防御率2・06と安定感が光る。チームとしても今季18度目の完封勝利でチーム防御率は1・98となった。
30歳になっても、とにかく向上心が高い。「次は9回までいけるように頑張ります」。89球、余力もあっただろう。「本当に先発陣はみんな頑張っている。後輩や先輩に負けないように、自分も必死に頑張りたい」。衰えどころか、進化し続ける。
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