「阪神１－０巨人」（２日、甲子園球場）

　阪神の岡田彰布オーナー付顧問がＢＳ朝日で解説を務めた。八回に森下の神走塁で決勝点を奪った一連の動きに関して、ファン目線、そしてプロ目線で熱のこもった解説を繰り広げた。

　八回２死一、二塁、大山の打球を泉口がはじいたのを見て二塁走者の森下が一気に本塁へ突入。回り込む形で甲斐のタッチをかいくぐったがオーバーラン。再びホームプレートにタッチしようと戻ったところで甲斐のミットが当たったように見え、一旦はアウトの判定が下った。

　だがリクエストで判定が覆ると、甲子園は大歓声に包まれた。一方で阿部監督がベンチを飛び出して抗議したとして退場処分になった。

　これに岡田顧問は「えっ、退場かいな」とつぶやき、その後「審判もちゃんとアナウンスしなあかんよ。説明してたら阿部も退場になってないよ」と語気を強めた。なぜアウトからセーフへ判定が覆ったのか。ファン心理を考えても結果だけでなく説明すべきとし「こういう場面は審判もあれよ、説明せなあかんよ。これはただのアウト、セーフの問題ちゃうよ」と指摘した。

　さらに巨人ベンチの動きについても「まだ阪神は代打・糸原言うてへんよ。なんでそんなことなるんかな。左に代えてるよ。何をしてるの」とベンチワークのまずさを糾弾。結果的に糸原はベンチに下がり、バルドナードを先に告げたことでそのまま豊田が打席に入った。

　試合後には冷静な口調で「あの０－０八回の裏、１点で勝負が決まる場面であのアウトからセーフで終わってまうと何かね。阪神はええけど、巨人からすればね、一言でも。熊谷のセカンド盗塁の時でも勝手に審判が放送したんですから。どういう基準で審判がやってるのか」と語っていた。その上で「巨人が２勝０敗でもおかしくないですよ。ハッキリ言うて。岡本帰ってくるまで辛抱ですけど、動ける選手使って。躍動感がないとね」と指摘し、「がっぷり四つでいったら阪神が強い。だから奇襲とまではいかないけど、あっということをやってもいい。なんか突破口を開きたい。阪神はやったらダメだけど」と評していた。

　阪神だけでなく巨人の分析、そしてファンの思いも含めた解説に「さすが岡田顧問」「おもろい解説やんけ」「岡田彰布氏の正論解説に助かった人は多くいるはず」「岡田彰布氏は阪神が勝った事より審判団の不手際であったり試合展開に物申したり阪神、巨人の垣根を越えて熱く語っている姿に野球愛を感じ好感が持てた。最近熱く語る解説者も少なくなった」といった声があがっていた。