阪神 井川慶氏「開幕が開幕じゃなくなる」驚きの調整法伝授 村上「それはめちゃめちゃいいですね」【対談】
レジェンドから、初めて開幕投手を任される右腕に金言が送られた。デイリースポーツ評論家で元阪神エースの井川慶氏(45)と、阪神・村上頌樹投手(26)の対談が実現した。井川氏は阪神時代、5年連続で開幕投手を務めており、経験も豊富。そこで実践していた独自の調整法を“伝授”するなど、後輩の飛躍に期待を寄せた。
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井川慶氏(以下、井川)「キャンプを振り返ってどうですか?」
村上頌樹(以下、村上)「順調に来ていますし、しっかりと球数も投げられて、質も良く投げられたと思います」
井川「開幕は狙っていましたか?」
村上「先発をやっている人は全員狙っていた場所だと思うので、狙っていましたし。投げられたらいい経験だと思っていたので、やってみたい気持ちがありました」
井川「でも、開幕は1度投げたら、もういいって思っちゃう(笑)、意外とね。まあでも、そういう緊張感というか、注目は絶対されるので。経験は必要だと思うので」
-やってみたかったのは、やったことがないからか。チームで一番とされる投手が投げる場所という意味でか。
村上「注目される試合なので。チームの一番最初の試合で、負けるのと勝つのとでは勢いの乗り方が違うと思うので。そういう大事な試合を任されるのは光栄なことなので。おととしもクライマックスシリーズと日本シリーズの両方(の初戦)を投げさせてもらえて勝てたので。今回もそういうところをやらせてもらって、勝ってみたいという気持ちがあったので、投げてみたいなという気持ちでした」
-5年連続で開幕投手を務めた先輩からアドバイスがあれば。
井川「村上君がどうやってゲームに入っていくのかは、チームメートとしてやっていないので分からないですけど、僕の場合は、開幕戦の前のオープン戦、1週間前のところを開幕戦だと思って、全集中でいってしまう。もう、のめりこむぐらいにいってしまって、そうすると(逆に)結果も出ないでしょ?それで1試合終わるとホッとして、(開幕戦が)2試合目になるから。本当に(開幕前のオープン戦を)開幕戦のマインドでいってしまうと。全部、生活から何から、オープン戦最後の試合を開幕戦と思って。そうすると開幕戦が開幕戦じゃなくなるから」
村上「それはめちゃめちゃいいですね」
井川「でも難しいんだよね。周りはオープン戦だけど自分だけが開幕戦で。本当の、真剣に。そういう変わったことをしていたので(笑)」
村上「いや、でも2試合目(の気持ち)だと違いますよね。楽になりますし」
-一昨年のCSや日本シリーズの初戦の時は、準備の段階で違うことをしてしまったりしたのか。
村上「いや、いつも通りには臨んだんですけど、球場に入った時の雰囲気とかお客さんの雰囲気が違ったので。もう、すごいなと、圧倒されて、めちゃくちゃ緊張しました」
井川「日本シリーズで勝ってるよね、1試合目に。僕は勝ってないから。勝ててないからいいなと。僕は日本シリーズで勝てなかったことに悔いが残っているから。だから、村上君はぜひ、(シーズンの)開幕戦に勝てばオールコンプリートになるので」
村上「はい、がんばります」
◆阪神・開幕投手回数メモ 若林忠志(36秋・37秋・39・41~42・44・47・49年)が8回で最多、小山正明(54・56・59・61~63年)、江夏豊(69~71・73~75年)、メッセンジャー(13・15~19年)が6回、村山実(60・64・66~68年)、井川慶(02~06)が5回。連続ではメッセンジャーと井川の5回が最多。井川は2勝3敗だった。
◆阪神・村上の23年CS、日本S開幕戦メモ ▽23年10月18日 CSファイナルSの第1戦・広島戦(甲子園)に先発。6回3安打1失点、101球の力投で勝ち投手になった。同点で迎えた五回1死一、三塁では九里から勝ち越しとなる適時二塁打を放つなど、投打で活躍した。
▽同28日 日本シリーズ第1戦のオリックス戦(京セラ)に先発。7回2安打無失点、100球の完璧なピッチングで相手先発の山本由伸に投げ勝った。日本シリーズでの球団生え抜き先発投手の勝利は、85年第1戦の池田親興以来、実に1万3881日ぶりで球団史上3人目だった。
◆村上 頌樹(むらかみ・しょうき)1998年6月25日生まれ、26歳。兵庫県南あわじ市出身。175センチ、83キロ。右投げ左打ち。投手。智弁学園3年のセンバツで優勝し、東洋大を経て20年度ドラフト5位で阪神入団。23年4月22日の中日戦(バンテリン)でプロ初勝利。同年は10勝をマークして最優秀防御率のタイトルを獲得、さらにセ・リーグ最優秀選手(MVP)と新人王にも選出された。
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