阪神 井川慶氏「また防御率1点台を目指す?」村上「もう一度いきたい」【対談】

 村上(右)に自身の開幕投手の経験を語る井川氏
 村上と対談する井川慶氏(撮影・北村雅宏)
 井川慶氏と対談する村上(撮影・北村雅宏)
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 レジェンドから、初めて開幕投手を任される右腕に金言が送られた。デイリースポーツ評論家で元阪神エースの井川慶氏(45)と、阪神・村上頌樹投手(26)の対談が実現した。井川氏は阪神時代、5年連続で開幕投手を務めており、経験も豊富。そこで実践していた独自の調整法を“伝授”するなど、後輩の飛躍に期待を寄せた。

  ◇  ◇

 -昨年は中継ぎも経験。先発との違いなどは。

 村上頌樹(以下、村上)「先発は自分のタイミングというか、準備でいけますけど、リリーフは急に言われたりして、試合を見ながら、来るかなと思いながら動いたりとか。自分が投げない時でも、リリーフの人たちが動いたりしているのを見て、毎試合こういうふうにやってるのかと思ったら、自分はもっと、先発の時にがんばらないとなと。もっと楽に、ピンチを作らずにいけば(リリーフ陣が)休めるんだなと」

 井川慶氏(以下、井川)「中継ぎに回って悔しさは?」

 村上「それはめちゃくちゃ(あった)。やっぱり先発をやりたいですし、先発ができないからリリーフを任された感じだったので。自分はそう捉えていたので。それだけ信頼がなかったのかなと思いますし、しっかり投げていればそういう(大事な)試合でもリリーフじゃなくて先発で投げられていたのかなと思うので。そこの悔しさはありましたね」

 井川「あまり聞かれたくないかもしれないけど、昨年は涙した試合(9月27日・広島戦でサヨナラ打を浴び敗戦)もあったが、あの気持ちは?」

 村上「巨人が勝っているという速報が見えていたので、阪神としても優勝するためには負けられない試合だったので。めちゃくちゃやっぱり優勝、連覇したかったので…それでライトを越えていった瞬間『優勝無理だ』と。それで申し訳ないという、みなさんに、優勝を狙っている選手や監督、コーチもそうですし。ファンの皆さんも優勝を願っていたので全員に申し訳ないなというので、泣いちゃいました」

 -今まで野球で泣いた経験は。

 村上「高校野球ではありましたけど、プロではなかったので。あれぐらいですね。周りの人に申し訳ないなという気持ちですね」

 -あまり泣かないか。

 村上「いや、あまり泣かないですね。感動系(のドラマなど)でもあまり泣かないですね」

 井川「自分の時にはクライマックスシリーズがなかったので分からないですけど、優勝できなくても2位か3位だったら、クライマックスにいけるでしょ?だからいいじゃんとは思わない?」

 村上「思わなかったですね」

 井川「優勝を目指した?」

 村上「優勝を目指していたので。2位はダメだなと」

 井川「そこから勝って日本シリーズにいって日本一にもなれるけど」

 村上「やっぱり優勝してですね」

 -お互いの印象は?

 村上「めちゃめちゃタフな方だなと」

 -井川氏が生で投げている試合を見たことは。

 村上「ないです。映像とかで。ゲームで使ったりとか(笑)。イメージはチェンジアップですね」

 井川「すごくコントロールがいいですよね。逆に聞きたいんですけど(笑)秘けつは?なんでこれだけ、コンスタントに狙ったところに投げられるのかなと」

 村上「昔から、小さい頃からキャッチボールとか遊びで、胸のところに何球投げられるかとかを友達と勝負しながらやっていたのが、それがそのままピッチングにも生きて。キャッチボールが一番かなと」

 井川「一球一球、気持ちが変化すると思うけど、変化しても同じところに投げられる?同じ動作で、同じ力の配分で」

 村上「はい、自分の中では同じ投げ方をすれば同じところにいくという感覚なので。気持ちはあれでも、体をしっかり、いつも通りの感じで動かせれば、アウトローへの真っすぐはしっかり投げられるなと。フォームにズレがあったら、引っかけたり抜けてしまったりと。そんな感じですね」

 井川「同じ動作ができるのは、ピッチャーとしていいですね。なかなかできないですから」

 村上「落ち球をどんな意識で投げられていましたか?」

 井川「僕はチェンジアップしかなかったけど、気まぐれというか、僕の場合はコントロールがなかったので、何と言うかもう、気持ちで(笑)」

 村上「気持ちで(笑)」

 井川「気持ちでやろうと。ここはストライク取りにいく、とか」

 村上「あまり狙ったりとかではなく腕を振る、みたいな感じですか?」

 井川「そうだね、バッターの感情をくみ取って、振りにきそうなら(腕を)振るし、振らなそうなら真ん中にとか。バッターの感情次第というか読み取る感じでしたね。シーズンでは勝ちは意識したりする?」

 村上「チームが勝ちたいというのが強いので、そこは意識しますね」

 井川「イニングも?」

 村上「イニングも意識しますね。今年は160以上を目指して」

 井川「何試合先発したいというのは?」

 村上「25試合は絶対にいきたい。それだけしっかり回れれば、160はいける数字だと思うので。そこは投げたいなと」

 -井川氏は昔200イニングを投げていた。

 村上「そうですよね(笑)。200イニングを投げるピッチャーは最近見ないので。今やったら高すぎるかなと。現実味がなさすぎるかなというので、控えめにいかせてもらっています」

 井川「軸で回るから最終的に180はほしい」

 村上「DeNAの東さんもそれぐらい(昨年183回)いっていたので、いきたいですよね」

 -イニングを伸ばすポイントは?

 井川「感覚的に、全球、一生懸命に投げるタイプなのかな?バッターにもよるけど、結構抜いたりする?」

 村上「そうですね、バッターが振らないなと思った時に、変化球とかを軽く入れたりとか。初球を打たないバッターに軽く投げたりとか、そういうのはしたりします。全球ではないですね」

 井川「ピンチになったらギアを上げて、出力上げて抑えにいくと」

 村上「そういう感じですね」

 井川「それさえできれば消耗が少なくなるね」

 -青柳は3年やって一人前と言っていたが。

 村上「この1年は大事だと思うので。ヤギさんから『3年やって(一人前)』と言われたんで、そこはクリアしたいなと。昨年以上にいい成績を残せばクリアできたと言えるんじゃないかなと思うので、目標にしてやってます」

 井川「でも一昨年、昨年と僕が思うには、レベルアップしていると思うよね。イニングも増えているし。勝ち負けは別として防御率もね、1点台って本当はなかなか出ないのに、一度出したから、2点台が高いと思われてしまうのはかわいそうだなと。また防御率1点台を目指す感じ?」

 村上「1回ああいう経験をすると、あそこにもう一度いきたいと思うので」

 井川「ファンの方の目線も高くなるし、大変だよね。立場上ね」

 村上「でもやりがいがあるので、そこは楽しみです」

 井川「狙っているタイトルは?」

 村上「やっぱり防御率ですよね。そこは取りたいなと思いますね」

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