阪神・佐藤輝 糸井塾で16発 マンツーマンで太鼓判「浜風関係なしにいくんちゃいますか」

 「阪神春季キャンプ」(2日、宜野座)

 阪神の佐藤輝明内野手(25)が2日、臨時コーチを務めた球団OBでデイリースポーツ評論家の糸井嘉男SA(43)に弟子入りし、柵越え量産で開眼した。クリケットバットやNPB公式球よりも重いトレーニングボールでティー打撃を敢行。ランチ特打では66スイングで16本のアーチを描き、師匠からも太鼓判を押された。

 正午過ぎ、佐藤輝と糸井氏の師弟コンビがメイングラウンドに登場するとスタンドから自然と拍手が起こった。すると、青と白の球、クリケットバットを使ってのティー打撃。物珍しさに首脳陣もファンも凝視した。特別な球の正体は“超人ボール”。NPB公式球よりも重く、球を押し込む力を強化できる。

 昨年12月からクリケットバットでの練習は行っていたが、超人ボールは初体験。糸井氏が現役時代に取り入れていた練習法の一つだ。「しっかりバットに乗せないと打てない。そういう感覚は出ると思います」。その成果はすぐに打球の質として表れた。

 新外国人・ヘルナンデスとのランチ特打。序盤はゴロやフライも多かったが、中盤以降から軌道に乗った。右中間への豪快弾はもちろん、中堅から左翼方向へ11発。「あっちにいい打球が出るというのはいいこと」。66スイングで16本の柵越えを放ち、登場時よりも大きな拍手を浴びた。

 昨秋キャンプから取り組んできたのが広角に打ち分けること。「(球場は)90度あるので、それをしっかり使えたらなと思って。もちろん引っ張りもいりますけど、そっちばかりじゃダメなので」。本拠地の甲子園は右翼から中堅方向への浜風が強く、左打者の引っ張りは押し戻される。巨人、ヤクルトのスコアラーも逆方向への長打に目を丸くし、「嫌ですね」と脅威に感じていた。

 糸井氏も予告通り、弟子にほぼマンツーマン指導。超人ボールの効果については「バットがへこむぐらい(重い)。打った後の手の感覚は大事。重めの方が感覚は出やすい」と説明した。打球を見届けながら、うなずくことも多々。「浜風関係なしにいくんちゃいますか」とシーズンでの本塁打量産に期待した。

 全体練習後には「体を使って打つ」ために、室内で一人きりでの打撃練習。インパクトの瞬間にしなりが出る、特殊な新兵器もあった。糸井氏との共通認識は不調時の波を減らすこと。室内での練習も「最後崩れていたので、確認しようと思ってやりました」。プロ5年目。自分のことを理解しながら、新たな挑戦を続けている。師匠への恩返しはシーズンで結果を残すことだ。

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