阪神・森下 チーム甲子園1号!6番降格も「求められるのは長打」 4位転落で再び借金生活も「明日勝てばカードを勝ち越せる」

 4回、ソロを放つ森下(撮影・山口登)
 4回、ソロを放った森下(右)は筒井コーチとタッチを交わす
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 「阪神2-6広島」(10日、甲子園球場)

 今年100周年のメモリアルイヤーを迎えた甲子園での初アーチは阪神・森下翔太外野手(23)のバットによりかけられた。四回、左中間へリーグトップに並ぶ3号ソロ。二回にも左越え二塁打をマークし、今季7安打中6本が長打だ。チームは甲子園での広島戦連勝が11でストップ。再び借金生活に逆戻りとなったが、若武者のフルスイングが希望の光だ。

 2024年シーズンのチーム甲子園1号は、森下の快音から生まれた。打った瞬間、それとわかる圧巻の打球。ライナー性で放たれた白球はあっという間に左中間スタンドに突き刺さった。

 「捉えた感触もよかったですし、しっかりと自分のスイングができました」

 6点を追う四回2死。カウント2ボール1ストライクでアドゥワの直球を完璧に捉え、中日・細川と並んでリーグトップタイとなる今季3号ソロを放った。ゆったりとダイヤモンドを一周。序盤に大量ビハインドを負い、静まりかえっていた聖地の虎党は森下の一発でよみがえった。

 プロ2年目を迎え、打席での嗅覚が研ぎ澄まされてきている。二回先頭で迎えた第1打席では初球直球を強振して左越え二塁打を記録。ボールの上っ面をたたいてドライブ回転がかかっていた中でも打球は伸びるほど、タイミングバッチリの一打だった。

 次打席でバッテリーは直球を避ける配球をするのがセオリー。打者であれば変化球に張るはずだが、森下は違った。「(広島の)会沢さんはだいぶ直球で押していた。初球はスライダーを張っていましたけど、真っすぐきそうだなってところでカウントも有利になったので変更しました」。意表を突くかのように4球直球を続けた相手バッテリーの頭脳を上回って見事に真っすぐを狙い撃ち。成長を示すアーチとなった。

 3月31日・巨人戦(東京ドーム)の今季1号、3日・DeNA戦(京セラ)での2号はいずれも決勝打。ただ、打率は1割台にとどまるなど印象以上に成績は低空飛行が続いていた。7日・ヤクルト戦(神宮)では今季初めてスタメン落ちし、“定位置”だった3番から降格してこの日は6番でスタメン出場。打順が変われどスタイルは変えず。「自分に求められるのは長打を出してホームランを打てるところ」と持ち味を自覚し、結果で復調をアピールした。今季放った7安打中6本が長打(二塁打3本、本塁打3本)となった。

 甲子園で広島に敗れたのは昨年5月19日以来、327日ぶり。11連勝でストップした。4位に転落し、再び借金生活に突入した。「まだ明日勝てばカードを勝ち越せる」とすぐさま次を見据えた森下。八回には席を立つ虎党が目立った今季甲子園2戦目。上昇気配をプンプン漂わせる背番号1が流れを変えてみせる。

 ◆甲子園での広島戦連勝「11」でストップ 阪神が敗れて、昨年5月20日から続いていた甲子園での広島戦連勝が11でストップ。甲子園で広島に敗れたのは昨年5月19日以来、327日ぶりとなった。

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