阪神 甲子園快幕で5割復帰 近本が先制V打&好守 100周年イヤー4万2601人大歓声

 広島に勝利し、ノイジー(左)と笑顔でタッチを交わす近本(撮影・中田匡峻)
 1回、野間の打球を好捕する近本
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 「阪神1-0広島」(9日、甲子園球場)

 甲子園100周年イヤーの初戦。守り勝つ岡田野球で完封勝ちを収め、勝率を5割に戻した。阪神・近本光司外野手(29)が五回1死二塁から先制の適時打。初回にはファインプレーで淡路島の後輩・村上を助けるなど攻守で躍動した。前売り完売の4万2601人が今年も強~いタテジマに酔いしれた。

 黄色く染まった聖地のスタンドから「近本コール」が響き渡った。中堅の定位置へ向かうと帽子を取り、大声援に応える。投手戦の均衡を破り、勝利に導く価値ある適時打。同じ淡路島出身の後輩・村上の好投に応えた。

 流れるような攻撃だった。両チーム無得点の五回だ。先頭の木浪が右前打で出塁し、続く村上が1球で犠打を決めて1死二塁。一打先制の好機で打席を迎えた。

 「村上が本当にいいピッチングをしてくれたので、何とか1点。ゲッツーが多かったので、すぐに決めないといけないなと。そういうのもあって初球からいった」

 初球、142キロ直球を迷いなくスイング。鋭い打球は右翼線へ飛び、二走・木浪が生還。近本は二塁を狙ったが、間一髪のタイミングで憤死。リクエストをベンチに要求したが判定は覆らず。それでも村上を援護する大きな1点となった。

 試合開始早々、守備で大きなプレーがあった。初回の先頭・野間が放った左中間への飛球をスライディングキャッチ。その際に右膝が外野芝生にめり込み、激しく回転しながら倒れ込んだが、ボールを離さずアウトにした。「ビビって前に出られないのが一番怖いことだったので。エラーするのも怖いけど、出られないことの方が怖い」とビッグプレーで右腕をもり立てた。

 この日の試合前には同郷の右腕と約束していたことがあった。「ロッカーで、そろそろお立ち台に2人で立とうかという話をしていた」と試合後に明かした。いきなりの有言実行。“淡路島コンビ”が笑顔でお立ち台に立った。

 村上が投げれば近本が打つ。昨季も2人の息の合った活躍で白星を積み上げた。「去年も最初の方はそれでいってましたけど。今年もいけるところまでは」と地元コンビでの奮起を誓う。

 球団史上初となる連覇へ。8月に100周年を迎える本拠地・甲子園での開幕戦を制し、勝率を5割に戻した。この勢いを無駄にはしない。「火曜日をしっかり取れた。チームとしてもいい守備でいけているので。またみんなで頑張っていきたい」と近本。勝利の余韻に浸ることなく、明日の戦いへ目を向けた。

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