阪神ドラ1・下村海翔 村上を「追いついて、追い越す」 狙うは球団史上初の1年目「新人王」&「最優秀防御率」

 阪神からドラフト1位指名を受けた下村海翔投手(21)=青学大=が26日、横浜市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円で仮契約を結んだ(金額は推定)。かねて掲げていた「新人王」に加え、「最優秀防御率」のタイトル奪取を宣言。球団史上初となる1年目での“W受賞”を目指すことを誓った。

 金びょうぶの前で、下村は初々しくも、引き締まった表情を見せた。「1年間ケガなくやりきることを目標に、その中で結果を残して新人王も狙えるようになったら」。以前から目標に掲げている「新人王」を改めて宣言。続けてもう一つ大きな野望を明かした。

 大学時代も「点を取られなければ負けない」と防御率を意識。4年春には東都大学リーグで防御率0・85を残すも、同じ青学大・松井が同0・82を記録して2位に。最終戦は中継ぎ登板したが先発が好投し、3回しか投げられず。「あと1イニング投げていたら自分が最優秀防御率だったので。運がなかった」と笑って振り返った。

 悲願はプロの世界で果たす。今季のセ・リーグの最優秀防御率は、下村が目標の選手に挙げる阪神・村上が獲得。「いつかは追いついて、追い越せるように」とチームメートとなる先輩の背中を追いかける。

 昨年の青柳に続いて2年連続で阪神の選手が獲得している同タイトル。「もちろん常に目標は持ってやりたいです」と先輩に続き、1年目での達成に意欲を見せた。1年目で新人王、最優秀防御率を獲得すれば球団史上初。他球団を含めても1999年の巨人・上原以来。“W受賞”の偉業も貪欲に狙う意気込みだ。

 目標達成には「ストライクゾーンの中で勝負することが大事」と下村。青学大の中野投手コーチに「(ストライクを)大体3分の2、投げれば試合は作れる」と教えられたという。大学とプロのストライクゾーンの違いも意識しながら、練習でも10球中7、8球は思い通りに投げられるように心がけている。

 27日からは青学大の新チームの練習に参加予定。オフは試合数の多いプロで1年間投げ抜くための体力づくり、投げ込みも重点的に行っていく。

 阪神の優勝パレードはネットニュースで目にし、ファンの多さに人気球団ぶりを改めて実感。「ちょっと楽しみではあります」と目を輝かせた。大きな野望を胸に秘め、大歓声を浴びる活躍を見せる。

 【アラカルト】

 ◆名前 下村海翔(しもむら・かいと)

 ◆生まれ 2002年3月27日生まれの21歳。兵庫県西宮市出身

 ◆サイズなど 174センチ、73キロ。右投げ右打ち。投手

 ◆家族構成 父、母、姉、弟

 ◆球歴 小学3年時に甲武ライオンズで野球を始め、甲武中では宝塚ボーイズに所属。九州国際大付では1年秋からベンチ入りし、2年春から背番号1。青学大では1年秋から登板。23年の日米大学野球ではMVP

 ◆足 50メートル5秒9

 ◆遠投 120メートル

 ◆座右の銘 「一生懸命が一番かっこいい」。青学大・安藤監督からもらった言葉

 ◆名前の由来 父の趣味がサーフィンだったため「海」。海のように広く大きく育ってほしいという意味で「翔」

 ◆好きな食べ物 ラーメン

 ◆子供の頃の習い事 水泳、ピアノ

 ◆好きな芸能人 齋藤飛鳥、YouTuberのサワヤン

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