阪神、広島元コーチが好投・門別の修正能力を絶賛 五回のピンチで西川の内角を攻め打ち取る

 5回を投げ終え、森下(右)に迎えられる門別(撮影・中田匡峻)
 4回を投げ終え、長坂の話に耳を傾けながらベンチに戻る門別(左)=撮影・中田匡峻
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 「広島東洋カープ2-1阪神タイガース」(30日、マツダスタジアム)

 阪神が3連敗を喫したが、プロ初先発のルーキー門別は5回無失点と奮闘した。この力投に阪神、広島などでコーチを務めたデイリースポーツ評論家の岡義朗氏が修正能力、試合勘を絶賛した。

 ◇ ◇

 プロ初先発の門別は修正能力や試合勘が素晴らしいと感じた。制球力があり、ストレートの威力、フォークなど変化球のキレもよかった。7安打を許したが無失点。走者を背負っても落ち着いていて、向かっていく姿勢は19歳のルーキーに見えないほどだ。

 7安打のうち左打者の西川と秋山にそれぞれ2本、小園に1本打たれた。これは、序盤に左打者の内角を攻め切れなかったところが原因だと考えられる。

 しかし五回2死一、二塁のピンチは、西川の初球と2球目に内角を続けた。2ボールになったが四球を出すこともなく、すぐに2ストライクを取り、ストレートでファウルを打たせて、最後は左飛に取った。主力打者の内角を攻めて打ち取れたのは自信になるだろう。

 おそらくベンチでも「もっと内角に投げろ」と指示があったのかもしれない。それをバッテリーで修正して、門別も勇気をもって飛び込んでいった。試合の中で修正できたのは価値がある。また、7安打はすべてシングルヒット。球速があるので、広島の打者も豪快に振り切るのをやめて逆方向へ打つという意識があったようだ。

 少し気になるのはスライダー系の変化球を投げる時、少し腕の振りが緩むようなところ。それを打者に悟られて、打たれる可能性はある。そこを直せば、今後十分戦っていけるだろう。

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