阪神10連勝 球団最速アレ王手 岡田監督きょう舞うM1 満弾の佐藤輝ニッコリ出迎え「今日はちょっと仕事した(笑)」
「阪神タイガース4-0読売ジャイアンツ」(13日、甲子園球場)
ついに“アレ”に王手やで~!!阪神は三回、佐藤輝明内野手(24)の19号満塁本塁打で先制。9月は負けなしの10連勝で、岡田政権での最多を更新する貯金35とした。広島が敗れて、マジックはついに「1」。14日・巨人戦(甲子園)に勝てば、2005年以来18年ぶり、球団史上最速でのセ・リーグ制覇の瞬間が訪れる。
白と黄色に染まるスタンドが揺れた。虎党が待ち焦がれたアレの瞬間がいよいよ訪れる。ボルテージは最高潮だ。試合後に広島が敗れ、マジックはついに1に。14日の試合に勝てば、自力でアレが決まる。岡田監督が虎史上最速Vに王手をかけた。
「マジックが点灯してからねえ。1つ1つの積み重ねがこういう形になったと思いますけどね。(アレは)相手を見るよりは自力でね。それの方が分かりやすいんで」
ゴールを目前にしても虎の勢いが止まらない。初回から先発・横川を足で揺さぶり、三回途中でKO。佐藤輝の満塁アーチで試合の主導権を握った。先発・青柳は6回無失点と好投。今季2軍再調整を命じた2人の活躍でライバルを圧倒した。
「みんな最少失点やからなあ。打つ方もホント1点ずつね。そういう戦い方になったら、こっちのペースになると思うし、流れ的にはすごくいいよなあ。今日はちょっと仕事したけどな(笑)」
理想の試合運びに指揮官はご満悦だ。連勝中は先発がゲームをつくり、打線はワンチャンスをモノにする。大山の4試合連続無安打も目立たない。「今、打たん方がええけど。大事な時にまた打つように、また調子を上げていって」。王者の余裕を漂わせるように、岡田監督はポストシーズンへ視線を向けた。
「寝違えた。いったいわー」。10月16日。就任会見の朝、スーツ姿の岡田監督は首をさすりながら、球団が用意した迎車に乗り込んだ。あれから11カ月。再び秋を迎え、チームの成長を実感する日々だ。貯金は岡田政権最多を更新する35。カウントダウンが始まってもナインに動揺は見えない。すっかり頼もしくなった選手たちと向かう歓喜のフィナーレへ舞台は整った。
2005年のVと同じく甲子園での伝統の一戦。「(マツダ)はスタンドのファンが少ないし、(ビジター席が)遠いからな」。当日は梅野らアレに貢献した選手を甲子園に呼び寄せる。最後はみんなで喜びを分かち合いたい。いよいよ18年ぶりに岡田監督が宙を舞う。
◆前回2005年は王手翌日V 前回優勝した2005年は9月28日・巨人戦で勝利して優勝マジック「1」に。翌29日・巨人戦で巨人を下して03年以来となるリーグ優勝を決めた。舞台は本拠地・甲子園。聖地の夜空、岡田監督が選手たちの手で5度宙に舞った。