阪神・近本 おかえり打!10点満点の復帰劇 一塁から激走生還も「こんなもんじゃないですか」
「阪神タイガース4-1広島東洋カープ」(8日、甲子園球場)
帰還の“あいさつ”は阪神・近本光司外野手らしい一打だった。3点リードの五回、2死一塁で3度目の打席に入った。カウント2-2と追い込まれていたが、5球目に投じられた138キロのツーシームに本能のままバットが出た。好機を拡大する右前打。復帰を祝福する4万2638人の大歓声を浴び、一塁上で思わず笑みもこぼれたが、試合後は「まあ、こんなもんじゃないですかね」と冷静に振り返った。
3日のヤクルト戦(神宮)で右脇腹付近に死球を受け、打撲と診断された。2試合を欠場し、5日ぶりのスタメン復帰。「(欠場は)2試合ですけど、実際(中)4日くらい空いてるので」とブランクを実感したという。
床田には8月17日の対戦で3打数無安打に封じられ「イメージが去年と変わっていた」という言葉を残していた。この日は復帰戦ながらもきっちりと対応。村上と防御率のタイトルを争う左腕から結果を残し、「床田から打てたというのが良かった」とうなずいた。
八回には今季62個目の四球で出塁し、2死から大山の適時二塁打で一塁から一気に生還した。瞬時にダイヤモンドを駆け抜ける俊足は健在。「いい確認ができました」と繰り返し、復調を誇示。目前に迫る“アレ”へ加速していく。