阪神・佐藤輝 プロ初サヨナラ打 夏ロード球団最長9連勝!今季最大2位と7差&最多貯金23

 サヨナラ犠飛を放ちナインから祝福される佐藤輝(撮影・飯室逸平)
 12回、サヨナラ犠飛を放つ佐藤輝
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 「阪神タイガース4-3東京ヤクルトスワローズ」(12日、京セラドーム大阪)

 劇的勝利で決めた!。阪神・佐藤輝明内野手(24)が3-3の延長十二回、無死満塁の好機にプロ初のサヨナラ打となる中堅犠飛。チームは今季7度目のサヨナラ勝ちで、夏のロードでは球団史上最長となる9連勝を飾った。貯金も今季最多を更新する23とし、2位・広島とは7ゲーム差。岡田虎が18年ぶりの「アレ」に向かって一直線に突き進む!

 12球団今季最長5時間16分の激闘を決めたのはこの男だった。ベンチから飛び出したチームメートからのウオーターシャワー。手荒い祝福を受けた佐藤輝はとびきりの笑顔を見せた。

 「試合を勝ちで終わらすことができてよかったです」

 幾度の好機にもどかしい展開が続いていた。同点の七回1死、近本が四球で出塁すると、中野が投犠打。森下も四球でつなぎ、続く大山への3球目が暴投なり2死二、三塁に好機が拡大。しかし大山は遊ゴロに打ち取られた。九回以降も毎回走者を出しながら決めきれなかった。

 そんな中迎えた十二回、先頭の中野が代わった田口から左中間への二塁打を放ち好機を演出。森下も四球、大山も右前打で続き、無死満塁の絶好機。「みんなにつないでもらったんであとは決めるだけという気持ちで」と打席に臨んだ。

 カウント2-0の3球目だった。どんな形であれ、前に飛ばすことを意識し、左腕の高め147キロ直球を振り抜いた。打った瞬間に確信した佐藤輝はゆっくりと歩き出す。中堅への犠飛となり三走・中野が生還。「犠牲フライで十分だったんで、最高の結果だったと思います」。プロ3年目で初となるサヨナラ打で大きすぎる勝利をもたらした。

 それでも「みんなでつないだ1点です」とチームメートの奮闘をたたえた。これでチームは今季最長タイ、夏のロードは球団史上最長の9連勝。2位・広島とは今季最大の7ゲーム差で貯金は今季最多23と首位独走態勢だ。

 そんなチームの強さを佐藤輝は「みんなでつなぐことができてるのでいい形だと思います」と分析。この日もその言葉通りみんなでつかみとった1勝だった。

 「遅くまで残っていただいて、声援がパワーになりました。ありがとうございます!」とお立ち台では最後まで応援してくれたファンへも感謝。この激闘を制したチームの結束はさらに強くなったに違いない。波に乗って全員一丸で“アレ”へ突っ走る。

 ◆ロード9連勝!球団最長や!! 阪神の長期ロード9連勝は、1952年のフランチャイズ制以降では最長。1968年8月18日・中日戦(西京極)~同27日・広島戦(広島)で記録した8連勝を更新した。さらに今季2度目の9連勝。1シーズン2度の9連勝は37年秋(14連勝&9連勝)以来、球団史上86年ぶりとなった。

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