井川氏×糸井氏対談1 評論家Wデビュー決定 鉄腕&超人目線で阪神追う
元阪神のエース・井川慶氏(43)、昨季限りで現役を引退した糸井嘉男氏(41)が、評論家としてデイリースポーツに仲間入りすることが、25日までに決定した。正式デビューに先立ち、2人の特別対談が実現。今季の阪神注目選手など“ぶっちゃけトーク”を交えて語り尽くした。
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-評論家デビューに向けての意気込み、読者に伝えたいことを教えてください。
井川「そうですね、やっぱり投手としての魅力とか、細かいところをしっかり、わかりやすく伝えられたらいいですね。投手の心理とか、どういう考え、気持ちで投げてるかとかですかね」
糸井「一緒ですね。打席で何を考えてるかとか、何も考えてへんなとか(笑)」
-それは見て分かるものなのか。
糸井「分かります。“超人目線”です(ニヤリ)」
-さっそくだが、阪神の今季注目選手を。
井川「才木投手とか湯浅投手かな。昨年1年間、しっかりと結果も出してきて、次の2年目が難しい。そこが注目ですね」
-岡田監督は湯浅を守護神候補に。
井川「大変ですし、最初の入りは不安があると思う。そこをうまくオープン戦とかで…。ただ、湯浅投手はWBCにも行く。ちょっと厳しいし、難しい。それはかわいそうですね」
糸井「調整がですか?」
井川「ピッチャーは先に仕上げると後半にバテるというか、夏以降がどう転がるか分からないので…」
糸井「一年中投げているようなものですよね」
井川「そう、それは避けるべきじゃないかな。自分がもしその立場だったら、たぶん難しい、行かないと思いますよね(笑)」
糸井「高橋遥人はどうですか?井川さんみたいになるんじゃないですか?」
井川「今シーズンはちょっとね。最後に頑張ってくれればいいんかなという感じですね。トミー・ジョン(手術明け)なんで。前半は難しいのかなと。後半はちょっと、ならし程度で、来年に爆発してほしいなと」
-糸井さんが注目する若手は?
糸井「(即答で)小幡!報道を見る限り、ショートでいくみたいな。僕もあいつのポテンシャルはすごいなと思っていますし。肩も強いし、バッティングも(昨季)後半に僕も2軍にいましたけど、シュアなバッティングしますし、ちょっとつかんだところも見えたので。結構、後半は打ってましたね」
-遊撃抜てきで大化けの可能性が。
糸井「僕はやるんじゃないかなと思いますね。ただ、それも彼次第。キャンプから本気になってやらないといけないなと。このチャンスを自分のものにできるように」
(続けて)
「あとは前川右京。2軍にいる時に、かわいいなと思った選手なんですけど(笑)」
-彼の魅力は。
糸井「すごく観察力もあって。僕がバッティングしている時は、ずっと後ろから視線を感じるんですよ。それで、やっぱり打たせてもすごい。高卒1年目であそこまで対応力もあって、伸び方次第ですごい選手になると思いますね。あと雰囲気が昭和っぽいところもいいっすね(笑)」
◆井川 慶(いがわ・けい)1979年7月13日生まれ。43歳。茨城県出身。現役時代は左投げ左打ちの投手。水戸商から97年度ドラフト2位で阪神入団。06年オフにポスティングシステムでヤンキースに移籍した。07年4月7日・オリオールズ戦でメジャー初登板。12年にオリックスで日本球界復帰。15年に退団後、17年には独立リーグのBFL兵庫でプレーし、同年オフに退団。現在は野球解説などでも活躍。NPBではMVP、ベストナイン、沢村賞(いずれも03年)。
◆糸井 嘉男(いとい・よしお)1981年7月31日生まれ、41歳。京都府出身。188センチ、99キロ。現役時代は右投げ左打ちの外野手。宮津から近大を経て、03年度ドラフト自由枠で投手として日本ハム入団。06年に野手転向。07年3月27日・オリックス戦(京セラドーム)でプロ初出場初先発(8番・左翼)。13年オリックス移籍。17年FAで阪神移籍。首位打者・盗塁王各1回、最高出塁率3回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞7回。13年WBC日本代表。