【藤田平氏の眼】岡田監督が託された阪神次世代指導者の育成
阪神・岡田彰布監督(64)が自身2度目となる阪神監督に就任。チームの再建や次世代指導者の育成などを託された“第2次岡田政権”へ、デイリースポーツ評論家・藤田平氏(75)が期待や球団の在り方などを2回にわたって言及する。今回が第2回。
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岡田監督に託されていることはチームを強くして、勝たせることだけではない。選手を鍛えること、そして次世代の指導者育成も期待されているはずだ。
今回の新体制で新たにチームへ加わるコーチもいる。中には岡田監督の下で現役時代を過ごした人もいる。新コーチ陣には、指導者という立場から、岡田監督の『ノウハウ』を学んでいくことが大事となる。
“次世代”のコーチ陣は、岡田監督からチームの動かし方や選手の育成方法を吸収することが球団の未来へとつながる。また岡田監督から指導される選手たちも好影響を受けるのではないだろうか。
視野が広く一人一人に気を配れる監督。選手には自分の人生、将来、家族がある。そういったところまで考えを巡らせながら采配を振ることができる男だ。
ここ数年のタイガースは、残念ながら伝統こそあっても、中身が伴っていないように見受けられた。岡田監督の阪神復帰に伴い、本当の意味でプロの組織になっていかなければいけない。
例えば岡田監督がユニホームを脱いだ後も、GMのような立場で球団に関わらせることもひとつのアイデア。ソフトバンクでは王貞治氏が監督を勇退されてから会長として、強い球団作りに尽力されている。
野球というスポーツを熟知している岡田監督は大勢いる阪神OBの中で、GM職を全うできる唯一の人間だと思っている。将来を予見して『先回り』できる力はグラウンド以外でも優れている。
今回の岡田復帰は球団にとって、いい流れになるはず。チームの方向性、戦力補強などといった球団運営でも力が発揮できるのではないだろうか。
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