【岡田の野球 道一筋2】『伸びしろのあふれるチーム』を受け継いだ岡田新監督

 いよいよ発足した第2次岡田政権。4年間の矢野野球が終わり、これから始まる「岡田の野球」とは?デイリースポーツの阪神担当キャップらが、その神髄に迫る。

  ◇  ◇

 矢野監督は金本政権下での2軍監督1年を含めて、阪神に大きな財産を残した。この先、数年間のチームを引っ張っていくであろう、魅力ある人材だ。

 最たる功績は2020年ドラフトで、ソフトバンク、オリックス、巨人と4球団で競合したスーパースター候補・佐藤輝をくじで引き当てたことだろう。監督就任初年度の18年が近本、19年が西純、20年が佐藤輝。ドラフト1位で獲得した選手は、いずれも大きな戦力となった。

 1位以外でも18年6位の湯浅、20年2位の伊藤将、同6位の中野は、中心選手として活躍。金本監督時代の青柳(15年5位)、大山(16年1位)がエース、4番に成長しており、ここ数年の阪神のドラフト戦略は大成功を収めている。

 矢野監督は退任会見で「ファンの皆さまには可能性のある選手がいると実感していただいたと思う」と胸を張った。その魅力あふれる多くの若虎という『財産』を受け継いだ岡田新監督は、いかに彼らを生かしながら常勝チームを作り上げることができるのか。その手腕に注目が集まる。

 就任会見では大山、佐藤輝を中心選手に据えることを明言。「2人を何とかしないといけないというのが強い」と力を込めた岡田新監督は、2人を含めた才能あふれる若い選手の能力を、さらに引き出すという使命に燃えている。

 前回監督に就任した04年は、18年ぶりのリーグ制覇後、健康上の理由で勇退した星野監督の後を継いだ。今回は『完成されたチーム』を引き継ぐのではなく、『伸びしろのあふれるチーム』を受け継ぐ。だからこそ「とにかく個人個人がレベルアップすれば、チームが変わるんじゃないかと。そういうのを今回の方が強く持っている」と胸を躍らせる。

 キャンプなどでの矢野阪神の練習は一部で「緩い」と言われ、投内連携、ケースノックなどは、試合本番のあらゆる状況を想定できていない「練習のための練習」と苦言を呈されることもあった。

 選手個々人のレベルアップはもちろんのこと、岡田新監督にはチームとして『野球力の向上』も期待される。(デイリースポーツ阪神担当キャップ・和田 剛)

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