阪神 矢野監督が涙の退任会見「やりきった」「全員でいいチーム作れた」笑顔で矢野ガッツも
阪神・矢野燿大監督(53)が15日、大阪市内にある阪神電鉄本社で藤原崇起オーナーにシーズン終了の報告をし、会見を行った。
今季限りでの退任を発表している矢野監督は「僕が目指していた野球、夢と理想を語りながらやっていく野球というのは貫けた、やりきったという思いは持っています」と監督生活を振り返った。
ファンへの思いを問われ「優勝という喜びは皆さんに届けられなかったですけど…」と話し出すと、涙が一気にあふれ出た。言葉を詰まらせながらも「タイガースの選手たちの魅力というのは伝わったところがあったのかなと思っています」と続け、「日本一の応援」に感謝した。
会見後の写真撮影では「こんなんも最後やから…」と笑顔で“矢野ガッツ”を見せた。
以下は会見冒頭の一問一答。
-昨夜は眠れたか
「シーズン終わってから少し寝られる時もあったんですけど、昨日はさすがにあまり寝られず。でも今は気持ち的にはスッキリしています」
-昨夜の試合をもってユニホームを脱ぐ。率直な気持ち
「そうですね。僕が目指している野球というのは、選手にはよくて、ファンの人にもよくて、ずっと言ってきましたけど、夢と理想を語りながらやってくる野球というのは貫けた、やり切ったという思いは持っています。でも、勝てなかった、リーグ優勝も日本一もできなかったという悔しさも同時には持ち合わせていますが、本当にチーム全体でコーチ、スタッフ、裏方、みんなが一丸となって強いチームはつくれませんでしたけど、全員で良いチーム、いいチームはつくれたかなとは思っています」
-昨日の試合終了の瞬間というのは、監督の中にはどういう思いが巡っていた
「勝てるチャンスが十分にあった試合ですので、悔しかったし、この選手たちとまだ野球をやりたいなというのが正直な気持ちだったので、終わってしまったときは、残念というか、あっけないというか、何かそんな気持ちはありました」
-涙を流す選手もいました。監督の方からはどういう言葉を掛けたのでしょうか?
「いっぱいしゃべったんで、自分でもどんなことをしゃべったのかなというのは、思い出せないところもありますけど、僕は今の現役生活も少しでも良くなるように、選手たちに伝えてきましたし、僕たちプロ野球選手は40歳までできればすごいことだと思うので、その先の人生にも何か一緒にやった時間が、あんなことがあって今も頑張れているなとか、ああいうことがつながっているなというような思いを続けていってほしいなという思いもあったので、そういうことも含めて、それが俺たちの野球というところでもずっと言ってきたんですけど、そういうことを大事にしてくれたらうれしいし、この一緒にやった時間がそういうような気付く時間になってくれたらそんなうれしいことはないというようなことは伝えた記憶があります」
-神宮では矢野監督への惜別のエールも
「はいもう、ほんとに感謝しかないですね。あのような形で送り出してもらえて、タイガースファンのみなさんも悔しい思いをしている中でね、やっていただけたことなので。ほんとに感謝しかなかったですし、応援団の方ですかね、『俺たちの野球を貫いた』っていう横断幕を出してもらえたのも、はっきり見えましたし。この4年間やってきたものが、選手たちにはもちろん、タイガースファンのみなさんにも届けられたものがあるのかなっていうのが実感させてもらえたメッセージだったんで、ほんとに感激、感謝しかなかったですね」