阪神・佐藤輝 初回速攻V打 「捕らないで」願い通じたフェン直三塁打でブランク脱出
「ヤクルト0-8阪神」(8日、神宮球場)
快勝劇の導火線に火を付けたのは4番のバットだった。初回2死二塁、阪神・佐藤輝は高梨の低めへの直球をすくい上げるように振り抜いた。打球は高々と舞い上がり、あと少しでスタンドインという右翼フェンス直撃の適時三塁打。マウンドに上がる前の青柳に幸先良く先制点を贈った。
「感触は良かったですが、風が強かったので『捕らないでくれ!』と思って走っていました。捕られなくて良かった」とチームを勢い付けた先制打を振り返った。
6月30日・DeNA戦以来6試合ぶり、7月初の打点に「一回で点を取ったので、それは良かった」と安どの表情。この日も試合前に「速攻で飲みました」とタフマンでパワーを充電。神宮でのルーティンが5戦打点なしという今季最長ブランクからの脱出に効いた。
大山とアベック打点の試合の連勝は13まで伸びた。ただし、佐藤輝の第2打席以降は無安打3三振。七回の一挙5得点の猛攻など追加点には貢献できず、「切り替えて明日から臨みたい」と反省も忘れなかった。
首位を独走するヤクルトとの直接対決3連戦の初戦を制し、「いい流れに持っていけると思うので良かった」とうなずいた。「相手がどこでも関係なく勝つのが大事だとも思うので、目の前の試合を頑張って戦いたい」。2戦目も取る。現状打破には一つ一つの勝利を積み重ねていくしかない。