【新井貴浩氏の眼】阪神・佐藤輝まさに4番の一発 成長凝縮した“切り替え術”

 「ロッテ0-1阪神」(27日、ZOZOマリンスタジアム)

 まさに4番の一撃だ。両チーム無得点で迎えた九回に阪神・佐藤輝がロッテ・益田のシンカーをバックスクリーンまで持っていった。相手守護神のウイニングショットを捉えた本塁打。決して失投ではない。カウントに応じて“自分のスイング”を変え、低めに制球されたボールを仕留めた見事な打席だった。

 成長と余裕を感じる。まず九回は3ボール1ストライクからの5球目に来たシンカーを、フルスイングして空振り。これでフルカウントとなり、“軽打”に切り替えて本塁打を打った。彼ほどのパワーがあるからこその一発だ。

 佐々木朗との対戦でも似たケースがあった。四回の打席で結果こそ二ゴロ。それでも、フルスイングの空振りなどでフルカウントとなってから軽打に切り替えた。追い込まれるまでと、追い込まれてからでスイングを変えることができている。

 チームとしては“佐々木朗対策”が伝わってきた試合だった。追い込まれる前に何とかするという意識が統一され、直球を積極的に振りにいっていた。

 また、糸原と島田のようにバットを短く持ち軽打のできるタイプが佐々木朗との対戦に向いているのではということも感じられた。非常に興味深いゲームだった。

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