阪神・青柳 プロ2度目完封 六回無死二塁で山田、村上連続K斬り ビジター連敗も止めた

 7回、佐藤輝の好守にグラブを叩いて喜ぶ青柳(撮影・飯室逸平)
 1回、山田哲(手前)を空振り三振に斬る青柳(撮影・飯室逸平)
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 「ヤクルト0-6阪神」(22日、神宮球場)

 まさに神様、仏様、青柳様や~!!阪神の青柳晃洋投手(28)が、ヤクルト打線を3安打に封じ3年ぶり2度目の完封勝利を達成。15日・巨人戦で負の連鎖を断ち切った右腕が再び、チームの連敗を4で止め、ビジター13戦目で初白星を刻んだ。苦しい状況でも「絶対に勝とうと思った」と言い切る姿からは、エースの風格が漂った。

 大きな拍手が「エース」に送られる。青柳は、神宮球場に駆けつけた虎党に勝利球を掲げた。

 「チーム的には厳しい状況ですけど、これだけファンの方が来てくれてるんで、絶対勝とうと思って投げました」

 最大のピンチを、最大のチャンスに変えた。2-0で迎えた六回だ。先頭・青木にこの日初めての長打となる右翼線二塁打を浴び、クリーンアップを迎えた。緊張感が漂い始めたマウンド。だが、ここからが真骨頂だった。

 まず3番・山田を外角低めツーシームで空振り三振。続く村上は昨季打率・533と苦手とする相手だったが、内角高め直球で連続の空振り三振に斬った。「外(角)に意識があって。去年も外勝負が多かったので」と女房役・梅野と相談した最高の選択だ。最後は宮本が放った投手強襲の打球をグラブではじいたが、冷静に処理し、“青柳流”のワンバウンド送球で投ゴロに打ち取った。

 直後の七回の攻撃でチームは大きな4点を追加。リズムの良い快投が、眠っていた打線をも目覚めさせた。「野手があれだけ点を取ってくれて投げやすかったですし、初回に点が入ったのでスムーズに投げることができた」。野手陣に感謝する言葉が青柳らしい。

 実に17個のアウトをゴロで奪い、許した安打はわずか3本。124球の熱投で2019年4月29日・中日戦以来、自身2度目の完封勝利を挙げ、チームの連敗を4で止めた。右腕が呼び込んだビジター初勝利に矢野監督は「ちょっと緩いボールも使ったりとか、バリエーション、幅は身についてきている」と目を細める。

 開幕投手とは-。「僕の中ではランディ(メッセンジャー)のイメージが一番強い」と青柳。NPB歴代外国人投手最長の5年連続で開幕投手を務めた男から、その神髄を学んだ。「1年間ランディを中心に回っていく。ただ単に一番目に投げるというよりも、チームや監督の期待があるピッチャーが投げるというイメージです」。悔しさを乗り越え手にしたこの日の完封勝利が、その立ち位置を物語っている。

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