佐藤義則氏は“なぜこの時期” 阪神・矢野監督の突然の退任表明 「ちょっと残念にも」

 阪神・矢野燿大監督(53)がキャンプイン前日の1月31日、今季限りの退任を表明したことは大きな波紋を呼んだ。その多くが「なぜこの時期に」と疑問を呈するものだ。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(67)も同じ意見の一人。「今じゃないと思う。ちょっと残念に感じた」と感想を語った。

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 矢野監督の今季限りの退任を夜のニュースで知った時は「えっ、なんで」と思った。矢野監督が辞めることが「なんで」ではなく、「なんでこの時期に」という驚きだ。

 キャンプイン前日。選手たちはみんな張り切って2月1日を迎えようとしていたはず。ところが、監督からいきなり「今年で辞めます」と言われて、選手たちも「なんで今なの?」って思ったんじゃないかな。そんなんじゃキャンプも盛り下がってしまうよね。この時期の退任表明は私も疑問に思ったし、それを聞かされた選手の気持ちを考えると、ちょっと残念にも感じた。

 もちろん矢野監督もいろんなことを考えてのことだと思う。去年あんな悔しい負け方をしたこともあって、自らの退路を断って今年に懸ける思いが、このような表明につながってしまった部分もあるかもしれない。今季限りで辞めるという決断自体にどうこう言うつもりはないけど、そうと決めたら自分の胸に秘めておけばいいことであって、キャンプが始まろうという時期に選手に伝えることではなかったと思う。

 結果的にこのことがプラスに出るか、マイナスに出るかは、実際にシーズンを戦ってみないとなんとも言えない。「監督の花道を飾ってあげたい」と選手がより奮起して、いい結果につながることもあるだろう。でも、もしチームが優勝争いに加われなかったり、途中で脱落したりするようなことになれば、ファンからは「矢野監督がキャンプ前にあんなこと言うからチームがおかしくなった」という声も間違いなく出てくるだろうね。

 今年の阪神は十分に優勝するだけの戦力がそろっているんだから、あえて余計なことを言って水を差さなくてもよかったのに。シーズンが終わってから言えばいいことだし、優勝して「辞める」って言った方が、もっと矢野監督の株も上がったかもしれないよ。こうなった以上、とにかく今年の阪神がなんとかいい結末を迎えられることを願っている。

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