阪神のドラフト３位・桐敷拓馬投手（２２）＝新潟医療福祉大＝が２６日、新潟市の同校グラウンドで自主トレを公開。練習後、取材に応じ、第２の故郷である新潟の地への恩返しを誓った。

　この日はノックやキャッチボールで体を動かし、体幹などのトレーニングも実施。「まずケガをしない体作りっていうのを意識してトレーニングしています」。頑丈な肉体作りをテーマに練習を積んでいる。

　今では最速１５０キロを誇る剛腕へと成長した桐敷。大学入学時は「１３８キロくらいですかね」と振り返る左腕の栄養となったのは、新潟のおいしいご飯だ。「新潟のご飯は基本どれもおいしくて」と名物・コシヒカリなどをほおばり、体重は入学時の８２キロから現在は９０キロまで増加。特にお気に入りだった一品が「アスリートがこういったことを言っちゃダメなのかも分からないですけど、新潟と言ったらラーメンがおいしかったです」。煮干しベースのスープで作られる燕三条ラーメンも４年間愛し続け、剛腕を作り上げていった。

　冬の大雪にも感謝する。１２月から３月まではグラウンドに雪が積もり使用できない過酷な状況。それでも「関東の大学と比べても自分たちはグラウンドでやれない時期が多くて。その中で自分が何ができるだとか、そういうのをちゃんと意識してやってきたことが４年間の成長につながったと思います」と進化の糧とし、プロへの扉を開いた。

　おいしいご飯に過酷な環境、新潟の地が桐敷の成長を後押しした。「新潟でやれる機会があれば、自分が投げてチームを勝たせるように。新潟を盛り上げるプレーをするのが恩返しだと思うので」。プロの世界での活躍が第２の故郷への恩返しとなる。