【金本知憲氏の眼】阪神、勝負はまだ先 まずは個々が状態とモチベーション上げること

 前阪神監督でデイリースポーツ評論家の金本知憲氏(53)が、首位から3位に転落した阪神のチーム状態を分析。戦力的には十分として「順位はまだ意識しなくていい」と提言すると、大山悠輔外野手(26)の不振克服にも期待した。

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 後半戦に入ってから思うように戦えていない部分もあるが、比較すると前半戦はうまくいきすぎたところがある。だからこそ、巨人に最大8ゲーム差をつけた時もあったわけで、1年間で考えるとうまくいく時期とそうでない時期が必ずあるもの。今はうまくいかない時期なのではないか。

 ただ、投手と野手の顔ぶれを見ても戦力的には十分に力があるし、うまくかみ合えばというところ。ただ、ではどうするのかというところでの難しさがあるのが現状だろう。それが簡単に分かれば、どこのチームも苦しまないし、そこが難しいところだ。

 そういった中で何をやっていくかというと、とにかく選手それぞれが状態を上げること、モチベーションを上げることではないだろうか。順位等は、周りも騒ぐところもあるので気にはなるだろうが、今はまだ意識しなくていいと思う。

 結果の出ていない大山に関しては、原因が体調によるものなのかリズム的なものなのかは分からないし、気にはなるし心配している。ただ、これは大山次第のことで、技術的にどうこうとかは僕が言うことではなく、大山自身が分かっていることだろうし、打てない理由というのが自分で分かっていても、タイミングが合わない時は合わないものなので。

 僕も当然、現役時代にそういう時期はあった。その時の修正としては、素振りで調整して、ひたすら狙った球を打つ、仕留めることができるような練習に取り組んだ。そういった修正能力や形ができたのも年齢を重ねて36歳ぐらいになってからのこと。まだ若い大山は、こうやっていけば調子が上がっていくという克服の仕方を自分で探していけばいい。元々センスはある選手なので。

 これは大山にだけでなくチーム全体にも言えることだが、3位になったとはいえ、勝負はまだ先。まだまだ十分巻き返せる。前向きに戦ってもらいたい。

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