阪神・藤川球児 プロ初登板のハマスタで異例の惜別セレモニー「感謝しかない」

 試合後、ハマスタを一周してファンと別れを告げた藤川はDeNA・大和と抱き合う
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 「DeNA6-5阪神」(1日、横浜スタジアム)

 粋な計らいが心に染みた。横浜スタジアム最終戦後に開催された異例の惜別セレモニー。「感謝しかないですね」。今季限りで引退する阪神・藤川が、最高の笑顔で関東の阪神ファンに別れを告げた。

 選手がいなくなったグラウンドに、登場曲のLINDBERGの「every little thing every precious thing」が流れた。敵味方関係なく、球場全体から拍手が響く。温かい雰囲気の中、藤川は三塁ベンチから登場した。

 スタンドには2万7850人の大半が残っていた。別れを惜しむようにゆっくりとグラウンドを一周。三塁スタンドから左翼席を黄色く染めた阪神ファンだけではなく、DeNAファンにも手を振って頭を下げた。

 一塁ベンチ前ではセレモニーを見つめていた大和を手招きしてハグ。「一緒にやってきた仲間だしね」。かつての同僚は、この日の第1打席で藤川の登場曲を使用。“惜別メッセージ”への感謝を伝えた。

「ふわふわした」

 プロ初登板は00年3月31日、横浜スタジアムでの横浜(現DeNA)戦だった。「プロの打者はすごいなと感じた記憶があるし、足がふわふわしたのも覚えている」。最後はプロとしての第一歩を踏み出したマウンドで記念撮影。また忘れられない思い出ができた。

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