阪神・藤川、横浜でも引退セレモニー デビューの地「足がふわふわしたのも覚えている」
「DeNA6-5阪神」(1日、横浜スタジアム)
今季限りで現役引退を表明している阪神の藤川球児投手(40)が、横浜スタジアムの今季最終戦後、ナゴヤドーム、東京ドームに続き、敵地では異例の盛大なセレモニーが行われた。
サヨナラ負けに終わった一戦。それでも、試合後にはファンの大歓声に応えて、左翼スタンドに向かった。スタジアム内に藤川の登場曲 LINDBERGの「every little thing every precious thing」が流れる中、笑顔で別れを告げると、そのまま右翼スタンドにも向かい、敵地ファンに別れのあいさつした。
「本当にたくさん、お客さん、ファンの方が来てくれている中でこういう風にしていただけたので感謝しかないですね」。大盛り上がりの引退セレモニー。ファンへの思いを口にした。
藤川はあいさつを終えるとそのまま球場を一周。一塁ベンチには大和が残って横浜での“最後の雄姿”を見つめていた。その姿を見つけた藤川が呼び寄せて抱擁。グータッチで別れを告げた。最後はホームベース付近から、グラウンドに向けて一礼した。
「一緒にやってきた仲間だし、試合始まったら4時間、5時間というのはね、敵チームなんですけど、やっぱり12球団の選手たち全て仲間なんで、そういう風なところを思いながらずっと野球をやってきたので…。まあそういう風な姿をファンの方々に見せられたことが、価値があるんじゃないかなと思いますけど、まあ試合しているときは真剣ですね」
横浜スタジアムも思い入れのある球場の一つだった。「初登板が横浜だったという。2年目で開幕一軍というところで開幕戦で投げたような記憶があるんです。そこで谷繁さんと対戦させていただいて、三振とって次の日にローズ選手にホームランを打たれてすごくプロのバッターって凄いな記憶があったのを覚えているし、足がふわふわしたのも覚えていますね」と振り返った。
阪神の今季の関東地方での試合はこれがラスト。残すは広島で1試合、甲子園で5試合。計6試合となった。
「あと3つ?とりあえず甲子園をやって、広島の方はちょっと石原さんの引退試合もあるのでもう少し話し合ってになると思うんですけど、最後の甲子園という所でまず試合に集中して、その中でもファンの方とチームメイトを含めて自分の…『藤川球児』という選手の最後を一緒に楽しんでいただけたらなと思っています」。
順調に試合消化すれば11日に甲子園で行われるDeNA戦が今季最終戦。聖地で最後の別れを告げる。