阪神・藤川 横浜でも惜別セレモニー 一塁ベンチ前で大和と抱擁

マウンドでポーズをきめる阪神・藤川=横浜(撮影・金田祐二)
関東ラストゲームで場内一周し、ファンに別れを告げる阪神・藤川=横浜スタジアム(撮影・西岡正)
試合終了後、グラウンドに登場し、DeNA・大和(左)と抱き合う阪神・藤川=横浜スタジアム(撮影・西岡正)
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「DeNA6-5阪神」(1日、横浜スタジアム)

 今季限りで現役引退を表明している阪神の藤川球児投手(40)が、横浜スタジアムの今季最終戦後、ナゴヤドーム、東京ドームに続き、敵地では異例の盛大なセレモニーが行われた。

 サヨナラ負けに終わった一戦。それでも、試合後にはファンの大歓声に応えて、左翼スタンドに向かった。スタジアム内に藤川の登場曲 LINDBERGの「every little thing every precious thing」が流れる中、笑顔で別れを告げると、そのまま右翼スタンドにも向かい、敵地ファンに別れのあいさつした。そのまま球場を一周。一塁ベンチには大和が残り、“最後の雄姿”を目に焼き付けると、姿を見つけた藤川が呼び寄せて抱擁。グータッチで別れを告げた。最後はホームベース付近から、グラウンドに向けて一礼した。

 この日はベンチ入りしたが、登板機会なくサヨナラ負けを見届けた。前日の10月31日には、九回2死二塁からマウンドに上がった。矢野監督が投手交代を告げると、左翼席のファンは総立ち。名前がコールされ、球場全体から拍手が巻き起こった。

 マウンドには自身と同じく、今季限りで退団する能見の姿。声を掛けられて後を託されると、球団史上初の40代リレーが実現。さらに粋な演出が待っていた。ラミレス監督が大和を代打で起用。両チームのファンは再び盛り上がった。

 藤川は期待に応え、直球勝負。3球連続の147キロでカウントは2-1。4球目も147キロの内角直球を投げ込んだが、完璧に打ち返された。打球は黄色く染まった左翼席に消えた。続く中井を空振り三振に締めて終了。横浜でのラスト登板を笑顔で終えていた。

 一度はベンチに戻った藤川だが、自身の携帯電話を手にマウンドへ。記念写真を撮影し、笑顔でグラウンドを引き揚げた。

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